第10回演奏会の予告はパンフレットに載っていない – オーケストラ夢十夜第9回演奏会を終えて (2016.09.17追記あり)

9月3日は第9回となるオーケストラ夢十夜の演奏会で、私もファゴット2ndとして出演してきました。

オーケストラ夢十夜 第9回演奏会 チラシ表
オーケストラ夢十夜 第9回演奏会 チラシ表

オーケストラ夢十夜 第9回演奏会

日時
2016年9月3日(土) 17:20開場 18:00開演
会場
横浜みなとみらいホール 大ホール
曲目
ジュゼッペ・ヴェルディ/レクイエム
指揮
末永隆一
管弦楽
オーケストラ夢十夜
合唱
夢十夜合唱団(OAP合唱団)
合唱指揮・指導
新海康仁・横山慎吾
独唱
ソプラノ:大隅智佳子
アルト:新宮由理
テノール:内山信吾
バリトン:小林昭裕
入場料
全席自由 2,000円
オーケストラ夢十夜 第9回演奏会 チラシ裏
オーケストラ夢十夜 第9回演奏会 チラシ裏

オーケストラ夢十夜としてヴェルレクは2回目ですが、私がこの曲を演奏するのは初めて。

昨年の段階ではファゴットは4人必要で、曲の中でも大きな役割を担っている、油断が全くできない曲と考えておりましたが、まあなんとかなりました。4人もいると一人あたりのプレッシャーが減ったのかも。勿論簡単な曲ではなかったのですが、ファゴットは1stと比べ2nd以下の負荷が少なく、また実は2ndより3rdが目立つ部分が時折あり、気楽に演奏に臨むことが出来ました。そもそも昨年のカルメンはレチタティーヴォが多くありましたが、ヴェルレクはそこまで独唱との掛け合いが難しい場面は無かったのではないか、と思います。

数少ない2ndファゴットの見せ場は第3曲「Offœrtorium(奉献唱)」のアレグロの入り、テノール独唱とファゴット2nd・4thしかいないという場面。ホールでリハーサルしたところ、テノールはおろか4thファゴットの音さえ聞こえず非常に不安でしたが、後で周りに確認したところ合っていたようなので、まあ多分上手く行ったのでしょう。舞台上では今までと音の聞こえ方が違うとは知ってはいましたが、それでも緊張する場面でした。

その他、第7曲「Libera Me(我を救い給え)」での「Dies iræ(怒りの日)」再現部でテンポがガクッと変わったところにビックリしたりなどしましたが、全体的にはうまく行った演奏会なのじゃないかと思います。

残念なのは、集客が523名と前回に比べ6割弱ほどだったこと。もっと多くの人に聞いてもらいたい演奏だったな、と悔やまれるところです。

さて。とにかく第9回を無事に終えたオーケストラ夢十夜ですが、今回のパンフレットに第10回演奏会のお知らせは載っていません。「ホールがまだ確保できない」とか「曲目が決定してない」ということではなく、オーケストラ夢十夜の今後の予定が本当に決まっていないのです。

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シン・ゴジラはガルパンではないか・・・!?

http://www.khara.co.jp/2015/12/10/%E5%BA%B5%E9%87%8E%E7%A7%80%E6%98%8E%E7%B7%8F%E7%9B%A3%E7%9D%A3%E4%BD%9C%E5%93%81-%E3%80%8E%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9%E3%80%8F-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%93/
庵野秀明総監督作品 『シン・ゴジラ』 ティザービジュアル&特報 公開中 | 株式会社カラー via kwout

シン・ゴジラの総監督である庵野秀明氏は新世紀エヴァンゲリオンの監督で知られ、明朝体のフォントなどの画面構成、音楽を一部エヴァから流用する、果てはゴジラ対エヴァンゲリオン特設サイトを公式に設置するなど、シン・ゴジラとエヴァンゲリオンの共通点はいくつも挙げられています。

しかし、私は敢えて主張したいと思います。シン・ゴジラはエヴァンゲリオンではありません。シン・ゴジラはガールズアンドパンツァー(ガルパン)ではないでしょうか。

以下、共通点をいくつか挙げてみます。あ、なるべくネタバレは書かないようにしますが、気になる人はさっさとブラウザを閉じましょう。

(今朝シン・ゴジラが凄かったという記事を書いただけでは昂奮が収まらず、ついカッとなって書きました。しばし私の戯れ言にお付き合い下さい。)

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シン・ゴジラが凄かった

たまたま東京に出張に来ていて、封切りがされたと聞いて、公開初日に観てきました、「シン・ゴジラ」。アニメでない、しかも日本の映画を映画館で見るのって、いつぶりだろう?

邦画って、安っぽい大道具があったり、そうでなくても変な人情話が挟まれたり、テンポが悪くなったり、イマイチな印象が拭えず、大きく期待はせずに劇場に足を運んだのですが――

私を含め、エンドロール後に拍手が沸き起こりました。それほど良い映画だった、という評価をする人が多かったのでしょう。

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スマホゲーム「Pokémon GO」嫌いの漫画家やくみつる、漫画も嫌い

世界中で、そして日本でも大ヒットしているスマートフォン向けゲーム「Pokémon GO」、皆さんはもう遊んでみましたか?私も今やポケモンマスターです。

歩きスマホや私有地への侵入など問題も少なからず聞こえてきますが、昨日のワイドショー番組の中で、漫画家やくみつる氏の発言が波紋を呼んでいます。

漫画家、やくみつる氏(57)が25日、コメンテーターとして出演した日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜後1・55)で、話題となっているスマートフォン向け人気ゲーム「ポケモンGO(ゴー)」について否定的な意見を述べた。

(中略)

公園に群がるトレーナーたちには「愚かでしかない。こんなことに打ち興じてる人って、心の底から侮蔑します」とバッサリ。

やく氏は現実にあふれている面白いことに興味を持つべきと主張し、「路端の植え込みだって、その中にいる虫に興味を示せばいいものを、そこを見ながら(スマホを介して)現実的じゃないものを探す…。親はもっと楽しいことを子供に提供する義務がありますよ。一緒になって打ち興じたらアホな子にしか育たないですよ」と、否定的な姿勢を貫いた。

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「ガルパンオケ」が同時に2団体発足するも無事に両団体が合流しパンツァー・フォー

戦車を扱う武道「戦車道」で奮闘する女子校生を描いたアニメ「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)、2012年にオリジナルのTVアニメとして放映されてから人気が出始め、2015年11月に劇場版も上映されるとその人気は更に上昇、上映から30週を超えてもなお映画館で上映され、他の深夜アニメ劇場版と比べても興行収入の伸びが異常であると話題が尽きません。ニコニコ大百科を引用すると、『女子高生が戦車に乗って戦う』という荒唐無稽なオタク的足し算の作品という下馬評を覆し、深夜アニメ特有のお色気シーンが極めて少ないながら程よい青春パートと手に汗握る戦車戦が組み合わさった見ごたえ十分なアニメ作品なのです。

…「そんなに言われても良さが分からない」って?百聞は一見に如かず。劇場版の本編序盤が公式で公開されておりますので、こちらを視て「おっ面白そうじゃん?」と思った貴方、是非ともガルパン、見ましょう。

ガルパンはいいぞ。

さて、本編。大ヒットしたガルパン、随所に良い所があるのですが、作中で使われている劇伴曲も良さの一つ。「聞くだけじゃなく演奏したい!」という人も、少なからず存在します。

(アニメの劇伴をオーケストラ演奏で聴いて楽しいのか?という疑問には、『魔法少女まどか☆マギカ』楽曲コンサートを行ったワル響のまとめが回答と成り得るでしょう。劇伴をコンサートで行うのは、ビゼー「カルメン」を組曲で演奏するのと同じように、それはそれで良さがあるものです。)

「ガールズ&パンツァー 劇場版」DVD&BD発売のちょっと前の日に、ガルパンの劇中音楽を演奏する団体が現れました。

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#日経私のアマオケ で語られたのは「個の楽しみ」であって「演奏の向上と共有」ではなかった

中井豊記者による「(体・験・学)私のアマオケ 探して」という連載が、6月6日から10日まで、日経夕刊に連載されていました。

(この記事は中井豊記者による「私のアマオケ 探して」(2016-06-08)の続きです。)

学生オケでやっていたクラリネットを再びアマチュア・オーケストラでやろうとするも枠が埋まっておらず挫折、ヴァイオリンに転向し楽団に所属するも難曲に音を上げて逃げ出し、平日に主に活動する楽団でようやく自分らしい演奏ができることが判明、後にそこからスピンアウトして室内楽を始め、最終的に発表会を行う、というストーリーです。

Twitterでの観測範囲内ですが、あまり評判は良くないようです。

で、私が読んでみた感想なのですけれども、この連載に「聴いた人が楽しんでくれるか」という聴衆側からの観点や、「曲をどう成り立たせるか」といった指揮者および運営側からの視点、いわば全体を俯瞰したものがないのですよね。全て「私がどう楽しむか」「参加した人が楽しんでいるか」という、個々の主観止まり。

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東工大オケ#154を聴きに行こうとしましたが

5月21日とちょっと前のことですが、東工大オケの第154回定期演奏会があり、チケットを後輩から頂いたので折角なので聴きに行ってきました。

いえ、聴きに行こうとしたのです、が。

東京工業大学管弦楽団 第154回定期演奏会

曲目
アントニン・ドヴォルザーク / 交響曲第9番『新世界より』
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン / ピアノ協奏曲第5番『皇帝』
カール・マリア・フォン・ウェーバー / 『魔弾の射手』より序曲
指揮
末永隆一
ピアノ独奏
川村文雄
日時
2016年5月21日 開場17:30 開演18:00
会場
めぐろパーシモンホール 大ホール
入場料
全席自由 1000円


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日経夕刊「体・験・学 私のアマオケ探して」、アマオケ界隈から批判が大・殺・到

記者の体験した事柄を綴る連載「体・験・学」が、日本経済新聞の夕刊で連載されています。6月6日からの連載は、中井豊記者による「私のアマオケ 探して」です。

高校オケから十数年、社会人になってからオーケストラに復帰した顛末を記しているのですが、その奮闘ぶりが一部のアマオケ界隈でちょっとした騒動になっています。

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まどマギ楽曲公演「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》終宴です

5月1日は劇場版アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の楽曲をオーケストラ編曲にて演奏する交響楽団「ワルプルギスの夜」の第3回公演となる《再臨篇》の演奏会でした。

交響楽団「ワルプルギスの夜」主催 「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》

日時
2016年5月1日(日) 開場17:00 開“宴”17:45
会場
ミューザ川崎シンフォニーホール
料金
入場無料 事前整理券をローソン(Loppi)にて発行
指揮
志村健一
コンサートミストレス
MIZ
管弦楽
交響楽団「ワルプルギスの夜」
司会
やよいさん
曲目
第1部

  • 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • 《新・交響組曲『魔法少女まどか☆マギカ』》劇場版準拠 改訂版
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]/[後編]」より 原曲作曲:梶浦由記)
    演奏時間:約90分

    • 前奏曲 夢 :Sis puella magica!
    • 第1曲 魔法 :Salve, terrae magicae
    • 第2曲 日常 :Scaena felix 〜 Postmeridie 〜 Desiderium 〜 Amicae carae meae 〜 Clementia 〜 Scaena felix
    • 第3曲 巴マミ :Gradus prohibitus 〜 Credens justitiam
    • 第4曲 魔女 :encounter ~ Venari strigas ~ wo ist die Käse? ~ witch world #1
    • 第5曲 佐倉杏子 :Anima mala 〜 Confessio 〜 Anima mala
    • 第6曲 美樹さやか :Conturbatio 〜 Decretum
    • 第7曲 心 :Cor destructum 〜 Incertus 〜 Serena ira 〜 Pugna infinita
    • 第8曲 運命 :witch world #2 ~ she is a witch ~ Symposium magarum ~ I’ll be with you
    • 第9曲 対決 :Pugna cum maga 〜 Numquam vincar
    • 第10曲 ワルプルギスの夜 :mother and daughter ~ Surgam identidem
    • 第11曲 鹿目まどか :Sagitta luminis 〜 Cubilulum album 〜 Sagitta luminis
    • 第12曲 思い出 :Taenia memoriae 〜 Pergo pugnare
    • 終曲 :for the next episode
  • 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)
  • シークレット : アヴェ・マリア(作曲:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ | 編曲:シャルル・グノー
第2部

  • 《交響詩『ほむら』 管弦楽のための十楽章》
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」より 原曲作曲:梶浦由記)
    演奏時間:約30分

    1. まだダメよ
    2. カラフル(作曲:渡辺翔)
    3. Holly Quintet
    4. face the truth ~ another episode
    5. flame of despair ~ now he is
    6. this is my despair
    7. we’re here for you ~ misterioso
    8. wings of relief ~ I was waiting for this moment
    9. I think this world is precious ~ happy ending
    10. 君の銀の庭
  • アンコール : 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • アンコール : 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)

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