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まどマギ楽曲公演「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》終宴です

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5月1日は劇場版アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の楽曲をオーケストラ編曲にて演奏する交響楽団「ワルプルギスの夜」の第3回公演となる《再臨篇》の演奏会でした。

交響楽団「ワルプルギスの夜」主催 「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》

日時
2016年5月1日(日) 開場17:00 開“宴”17:45
会場
ミューザ川崎シンフォニーホール
料金
入場無料 事前整理券をローソン(Loppi)にて発行
指揮
志村健一
コンサートミストレス
MIZ
管弦楽
交響楽団「ワルプルギスの夜」
司会
やよいさん
曲目
第1部
  • 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • 《新・交響組曲『魔法少女まどか☆マギカ』》劇場版準拠 改訂版
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]/[後編]」より 原曲作曲:梶浦由記)
    演奏時間:約90分
    • 前奏曲 夢 :Sis puella magica!
    • 第1曲 魔法 :Salve, terrae magicae
    • 第2曲 日常 :Scaena felix 〜 Postmeridie 〜 Desiderium 〜 Amicae carae meae 〜 Clementia 〜 Scaena felix
    • 第3曲 巴マミ :Gradus prohibitus 〜 Credens justitiam
    • 第4曲 魔女 :encounter ~ Venari strigas ~ wo ist die Käse? ~ witch world #1
    • 第5曲 佐倉杏子 :Anima mala 〜 Confessio 〜 Anima mala
    • 第6曲 美樹さやか :Conturbatio 〜 Decretum
    • 第7曲 心 :Cor destructum 〜 Incertus 〜 Serena ira 〜 Pugna infinita
    • 第8曲 運命 :witch world #2 ~ she is a witch ~ Symposium magarum ~ I’ll be with you
    • 第9曲 対決 :Pugna cum maga 〜 Numquam vincar
    • 第10曲 ワルプルギスの夜 :mother and daughter ~ Surgam identidem
    • 第11曲 鹿目まどか :Sagitta luminis 〜 Cubilulum album 〜 Sagitta luminis
    • 第12曲 思い出 :Taenia memoriae 〜 Pergo pugnare
    • 終曲 :for the next episode
  • 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)
  • シークレット : アヴェ・マリア(作曲:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ | 編曲:シャルル・グノー
第2部
  • 《交響詩『ほむら』 管弦楽のための十楽章》
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」より 原曲作曲:梶浦由記) 演奏時間:約30分
    1. まだダメよ
    2. カラフル(作曲:渡辺翔)
    3. Holly Quintet
    4. face the truth ~ another episode
    5. flame of despair ~ now he is
    6. this is my despair
    7. we’re here for you ~ misterioso
    8. wings of relief ~ I was waiting for this moment
    9. I think this world is precious ~ happy ending
    10. 君の銀の庭
  • アンコール : 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • アンコール : 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)

もともと一発オケとして企画された交響楽団「ワルプルギスの夜」は、2013年4月6日の八王子公演が超満員・スタンディング・オベーションと好評であったことから、翌2014年に関西での再演、関東での新プログラムでの公演を発表しました。

関西での公演については、参加者募集の段階でメンバー不足により開催が一時危ぶまれましたが、なんとか開催にこぎつけ、2015年1月17日に公演を行いました(当時のb4logの記事)。

その後、2015年7月11日に、新プログラムでの公演がミューザ川崎シンフォニーホールで開催されることが発表されました。

ところがその後、7月20日に開催された「日本劇伴交響楽団」にて、まどマギの曲が勝手に使われているのじゃないか、という問題が発生したようです。

このことにより、一部の譜面を再編曲することになった、ようです。というか実際、第3回公演で配られた譜面はこれまでと異なる編曲でした。

(日本劇伴交響楽団については他にも色々あるようですが、詳しくはNAVER まとめなどをご覧ください。)

このような課題も有りましたが、その後は順調にメンバー集め、譜面制作も進み、初回練習までこぎ着けました。

また、今回から奏者でもスタッフでもない参加枠「出資型参加枠」が設けられました。これにより「演奏参加費が安くなる」「入場者数の上限が増える」と以前私のブログ予想しました。最終的な出演参加費は(確か)尼崎公演より少し安くなりました。また当初解放していたCタイプ座席が2日間で全て捌けてしまったことを受けて追加解放が行われるなど、資金が潤沢になったために対応がしやすかったのではないか、と思われます。

ホールについて。第1回公演は八王子いちょうホール、第2回公演は尼崎アルカイックホールと多目的ホールでした。このタイプは公共施設に多い形態ですが、音響板の制約を受けるというデメリットがあります。特に第1回のいちょうホールは編成が大きいために舞台を前にせり出して拡張したのですが、そのせいでオーケストラの前方が音響板に掛からずよく響かないという客席側からの声も聞かれました。

ミューザ川崎シンフォニーホールはヴィンヤード型のコンサートホール、舞台面も広いですし、天井の反響板に満遍なく音が当たるため、大規模編成のワル響でも支障なくホール全体に響きを伝えることが出来たのではないでしょうか。

第1回公演(八王子いちょうホール)
第2回公演(尼崎アルカイックホール)
第3回公演(ミューザ川崎シンフォニーホール)
ワル響 第3回公演(撮影:宮腰まみこ/ワル響)

ワル響 第3回公演(撮影:宮腰まみこ交響楽団「ワルプルギスの夜」第3回公演(ミューザ川崎)にて2016年5月1日開催)

《新・交響組曲『魔法少女まどか☆マギカ』》は、前2回公演の演奏曲と同じ曲も含まれていますが、TV版から映画版になったことで曲が入れ替えになったり、前述のように編曲が変更になっています。印象的なところでは、第4曲「魔女」の後半が「Agmen clientum」から「wo ist die Käse? ~ witch world #1」に変更されたり、第10曲「ワルプルギスの夜」から「Nux Walpurgis」が省略された代わりに「mother and daughter」が前に挿入されたところでしょうか。省略された曲も追加された曲もどちらも良い曲なので、この変更はもどかしいというかなんというか。

「[新編]叛逆の物語」の公式公演を聞いていない自分にとって、《交響詩『ほむら』 管弦楽のための十楽章》という形で新編の曲をオケで体験するのは初めて。第1曲〜第4曲、第5曲〜第7曲、第8曲〜第10曲がアタッカでしたが、映画からして音楽に統一感が有り、10楽章の交響詩として抜き取っても曲としてまとまりがありました。作品が全体を通して暁美ほむらの視点で、彼女の生み出した世界から外の世界へ、という流れに沿っているからでしょうか。

曲の編成としては、《新・交響組曲〜》ではコントラファゴットを使うのは第4曲「魔女」と《Magia》《コネクト》の3曲のみ。これは第1回・第2回公演の時もおおむねこのぐらいの割合で、その他の曲はアシ(兼一部曲の2nd)として演奏していました。第4曲「魔女」はファゴットのソリ(Käse, Käse, wo ist die Käse? という歌詞の箇所)があるのでそこを目一杯頑張って吹いていました。

対して《交響詩『ほむら』》は第1曲〜第4曲、第8曲〜第10曲がコンファゴ含めた3管編成。新しい曲のほうが編成が大きくなっている、というのはスター・ウォーズと同じ現象でしょうか。単に作曲当初から編曲者がコンファゴを意識していただけかもしれませんが。

最後の「君の銀の庭」では、チューバに続き、なんとコントラファゴットにソロがありました。この「チューバに続き」というのが曲者で、チューバが気持よくメゾフォルテで歌った後、同様にメゾフォルテで吹いてもコンファゴという楽器では全く音量が足りないため、フォルティッシモで滅茶苦茶息を入れて楽器を鳴らさないと、鑑賞に耐えられないのです。

…ええ、めっちゃ息入れて、めっちゃ歌いましたとも。「コントラファゴットでここまで音量を必要とすることなんざないだろう」ってぐらいめちゃ頑張りましたよ。ソロ故に失敗できない緊張ゆえ、ソロを吹き終わった後は、虚脱感と開放感と達成感が一気に押し寄せて、目尻から汗が伝い溢れるのを防ぐので精一杯でした。

いろいろ準備に時間はあったようで、終わってしまえばあっという間。練習では苦労も沢山しましたし、公演自体の演奏時間が3時間近くと体力的にも厳しい演奏会でしたが、ミューザ観客席からの総立ち状態での割れんばかりの拍手は、そんな苦労を容易く吹き飛ばしてしまえるほどでした。

チケット配布率は96.8%、死にチケットを差し引いた来場者数率でも81.8%と、多くのお客様にお越しいただきました。ホールに対して来場希望者が多すぎて整理券が早々になくなった第1回公演、大きなホールを用意はしたけれど400人強しか埋まらなかった第2回公演に比べ、「満席近いけれど直前でもチケットが入手可能」という状態だった本公演は、舞台側、客席側どちらにとっても満足となりうる演奏会となったのではないかと思います。

同じ企画チームとはいえ、メンバーの入れ替えがあったり(奏者は公演ごとに公募)、チケットシステムを導入したり、新たな編曲を入れるための時間配分を考えたり、ほか表には出てこない様々な手間があったとは思いますが、運営チームの皆さん、指揮者司会スタッフの皆さん、私と一緒に演奏していただいた奏者の皆さんに、そしてこの公演を客席参加という形で支えていただいた客席の皆様に、改めて感謝したいです。

そんな中、私はこんなネタ絵を作っていたのですが、周りの奏者や、一部の観客席からウケていたようなので何より。

そういえばまどマギと自然災害はセットで来るというジンクスがありましたけど、今回ばかりは魔女も浄化されたようで何よりです。

公演が終わったばかりなのですが、一部の奏者からは早くも次のワル響を待ち望む声が上がったり上がっていなかったり。まだ全くの白紙状態ではあると思いますが、あのようなアツい公演が再びできるのであれば、それはとっても嬉しいなって、思ってしまうのでした。

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