温泉地に特有のあの卵の腐ったような臭いの元は、硫化水素であることが知られています。
これを「硫黄の臭い」と言ってしまうと、厳密には間違いである、ということになるのですが、わりと使われる表現です。先日も御嶽山噴火に関する報道において、メディアが使用したところ「硫黄は無臭です」と東大教授がツッコミを入れたことがちょっと話題になっています。
御嶽山リポート「硫黄のような臭いが・・・」 東大教授がツッコミ「硫黄は無臭だ」 http://t.co/JAoM1IvmNE
— J-CASTニュース (@jcast_news) 2014, 9月 30
バンキシャの冒頭、御嶽山からのアナウンサーのレポートは「硫黄のような臭い」で始まったが、硫黄は無臭だ。
— 鍵 裕之 (@hirokagi) 2014, 9月 28
科学的には確かに「硫化水素」です。それは正しい。でも、メディアが「硫黄の臭い」と使いたい気持ちも分かるのですよね。だってほら、「りゅうかすいそ」って言うより、「いおう」って短いし、「硫黄の臭い」と言えば皆さん伝わるでしょう?
「そうは言っても…」とまだまだ一言言いたい皆さん、では他の例で考えてみましょう。