若き研究者たちとペンギンとおっぱい――映画『ペンギン・ハイウェイ』

「おねショタ」だの「ジュブナイル」だの呼ばれているアニメ映画「ペンギン・ハイウェイ」を観てきました。

小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録している男の子。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、「きっと将来は偉い人間になるだろう」と自分でも思っている。そんなアオヤマ君にとって、何より興味深いのは、通っている歯科医院の“お姉さん”。気さくで胸が大きくて、自由奔放でどこかミス テリアス。アオヤマ君は、日々、お姉さんをめぐる研究も真面目に続けていた。

夏休みを翌月に控えたある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。街の人たちが騒然とする中、海のない住宅 地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、いったいどこから来てどこへ行ったのか……。ペンギンヘの謎を解くべく【ペンギン・ハイウェイ】の研究をはじめたアオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。

「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」

(この記事には映画終盤のネタバレが含まれています、ご注意ください)

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『リズと青い鳥』を観て感じた「芸術のジレンマ」と「北宇治の長期運営視点」

今年4月21日に公開された『リズと青い鳥』について。様々な評判を読み聞きして、私も書き記しておこうと思います。

概要を記す前に。私はこの作品『リズと青い鳥』を視聴して素晴らしい作品だと信じていて、多くの人にもっと見てほしいと思っています。

一方で、この作品には万人に手放しで進めるにはちょっと踏みとどまってしまうべき事柄がいくつかあります。例えば以下のレビューでは、この作品は百点満点と評して差し支えないレベルの作品であるともいえるし、「これは映画なのか?」という疑問さえ起きる落第点の作品ともいえるという極端な二面性を持っている。とまで言われています。

このレビューを読んで――というより、このレビューを書いた人:尾崎和行さんとTwitterのメッセージで何通かやりとりをして、そこで出てきた私の意見を再編集したのが以下の文章なのです。

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新海誠監督作品を連続で視聴したので感想を記しておく

1月3日に「君の名は。」が地上波初放映されるのに合わせて、テレビ朝日系列でこれまでの新海誠の監督作品4つが放映されました。

視聴した感想を忘れない内にここに残しておこうと思います。ネタバレしている箇所があると思いますので、まだ見てなくてこれから見ようとしている人は注意してください。

ちなみに私は「君の名は。」は2016年に劇場で鑑賞しています。他の作品についてはこれが初めての視聴でした。

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「ガルパンオケ」が同時に2団体発足するも無事に両団体が合流しパンツァー・フォー

戦車を扱う武道「戦車道」で奮闘する女子校生を描いたアニメ「ガールズ&パンツァー」(ガルパン)、2012年にオリジナルのTVアニメとして放映されてから人気が出始め、2015年11月に劇場版も上映されるとその人気は更に上昇、上映から30週を超えてもなお映画館で上映され、他の深夜アニメ劇場版と比べても興行収入の伸びが異常であると話題が尽きません。ニコニコ大百科を引用すると、『女子高生が戦車に乗って戦う』という荒唐無稽なオタク的足し算の作品という下馬評を覆し、深夜アニメ特有のお色気シーンが極めて少ないながら程よい青春パートと手に汗握る戦車戦が組み合わさった見ごたえ十分なアニメ作品なのです。

…「そんなに言われても良さが分からない」って?百聞は一見に如かず。劇場版の本編序盤が公式で公開されておりますので、こちらを視て「おっ面白そうじゃん?」と思った貴方、是非ともガルパン、見ましょう。

ガルパンはいいぞ。

さて、本編。大ヒットしたガルパン、随所に良い所があるのですが、作中で使われている劇伴曲も良さの一つ。「聞くだけじゃなく演奏したい!」という人も、少なからず存在します。

(アニメの劇伴をオーケストラ演奏で聴いて楽しいのか?という疑問には、『魔法少女まどか☆マギカ』楽曲コンサートを行ったワル響のまとめが回答と成り得るでしょう。劇伴をコンサートで行うのは、ビゼー「カルメン」を組曲で演奏するのと同じように、それはそれで良さがあるものです。)

「ガールズ&パンツァー 劇場版」DVD&BD発売のちょっと前の日に、ガルパンの劇中音楽を演奏する団体が現れました。

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まどマギ楽曲公演「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》終宴です

5月1日は劇場版アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の楽曲をオーケストラ編曲にて演奏する交響楽団「ワルプルギスの夜」の第3回公演となる《再臨篇》の演奏会でした。

交響楽団「ワルプルギスの夜」主催 「ワルプルギスの夜の夢」《再臨篇》

日時
2016年5月1日(日) 開場17:00 開“宴”17:45
会場
ミューザ川崎シンフォニーホール
料金
入場無料 事前整理券をローソン(Loppi)にて発行
指揮
志村健一
コンサートミストレス
MIZ
管弦楽
交響楽団「ワルプルギスの夜」
司会
やよいさん
曲目
第1部

  • 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • 《新・交響組曲『魔法少女まどか☆マギカ』》劇場版準拠 改訂版
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]/[後編]」より 原曲作曲:梶浦由記)
    演奏時間:約90分

    • 前奏曲 夢 :Sis puella magica!
    • 第1曲 魔法 :Salve, terrae magicae
    • 第2曲 日常 :Scaena felix 〜 Postmeridie 〜 Desiderium 〜 Amicae carae meae 〜 Clementia 〜 Scaena felix
    • 第3曲 巴マミ :Gradus prohibitus 〜 Credens justitiam
    • 第4曲 魔女 :encounter ~ Venari strigas ~ wo ist die Käse? ~ witch world #1
    • 第5曲 佐倉杏子 :Anima mala 〜 Confessio 〜 Anima mala
    • 第6曲 美樹さやか :Conturbatio 〜 Decretum
    • 第7曲 心 :Cor destructum 〜 Incertus 〜 Serena ira 〜 Pugna infinita
    • 第8曲 運命 :witch world #2 ~ she is a witch ~ Symposium magarum ~ I’ll be with you
    • 第9曲 対決 :Pugna cum maga 〜 Numquam vincar
    • 第10曲 ワルプルギスの夜 :mother and daughter ~ Surgam identidem
    • 第11曲 鹿目まどか :Sagitta luminis 〜 Cubilulum album 〜 Sagitta luminis
    • 第12曲 思い出 :Taenia memoriae 〜 Pergo pugnare
    • 終曲 :for the next episode
  • 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)
  • シークレット : アヴェ・マリア(作曲:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ | 編曲:シャルル・グノー
第2部

  • 《交響詩『ほむら』 管弦楽のための十楽章》
    (「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語」より 原曲作曲:梶浦由記)
    演奏時間:約30分

    1. まだダメよ
    2. カラフル(作曲:渡辺翔)
    3. Holly Quintet
    4. face the truth ~ another episode
    5. flame of despair ~ now he is
    6. this is my despair
    7. we’re here for you ~ misterioso
    8. wings of relief ~ I was waiting for this moment
    9. I think this world is precious ~ happy ending
    10. 君の銀の庭
  • アンコール : 《Magia》(作曲:梶浦由記)
  • アンコール : 《コネクト》(作曲:渡辺 翔)

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まどマギ演奏アマオケ「ワル響」の第5の参加方法『出資型参加枠』で公演はどう変わるか

2016年5月1日に、魔法少女まどか☆マギカの映画版劇伴のオーケストラ公演「ワルプルギスの夜の夢《第3回公演・再臨編》」を行う市民楽団、交響楽団「ワルプルギスの夜」(ワル響)が、「演奏参加」「スタッフ参加」「運営チーム」「一般参加(客席での鑑賞)」に加わる「第5の参加方法」として、「プロジェクト出資型参加枠」を設置、現在募集を行っています。

これまでの公演でも、楽団運営のために寄付をしたい方は多数いらっしゃったようですが、諸々の事情により断念していました。特に第2期(2015.01.17 尼崎公演)は一時期開催が危ぶまれることが報じられており、その際には「入場料は徴収できない」「寄付を受け取ることは難しい」と公式にアナウンスされていました。

今回新設された「プロジェクト出資型参加者」は、寄付の受付に近い枠ですが、コンサート入場券の優先受け取りの他、終演後のレセプション参加、リハーサル見学権など、様々な特典を、一口1000円の上限なしという参加費によって得られるようです。

さて、このプロジェクト出資型参加の方が増える――つまり出資金額が増大すると、ワル響に一体どのようなことが起こりうるでしょうか。

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「ハーモニー」観てきました

今日の仕事終わりに、吉祥寺プラザにて映画「ハーモニー」を観てきました。観よう観ようと思っていながら機会を失っていて、公開終了間際にようやく劇場で見ることが出来ました。2015年11月13日封切りですから、一体2ヶ月何してたんだよって感じですが。

夭折した作家・伊藤計劃が原作の3作品「虐殺器官」「ハーモニー」「屍者の帝国」をアニメ映画化するProject Itohの封切り第2作目。ちなみに第1作目「屍者の帝国」は既に観ていて、こちらの感想も書こう書こうと思っているのですがちょっと後回しに。

今日ようやく鑑賞した「ハーモニー」、自分が今持っている感想は纏まっていないし、公開から既に2ヶ月以上経っていて新鮮味にかけるし(そもそも原作小説はそれより前に刊行されているのだし…)、つらつら綴るならTwitterでも事足りるような内容ですが、念の為ネタバレを回避するため、そして見終わった直後の新鮮な感動を書き記すために、ブログの記事にしておきます。

そんなわけで以下ネタバレ注意です。

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SHIROBAKOを通じて感じた、アニメ制作進行と建設施工管理の共通点

http://news.shirobako-anime.com/tokubetu.html

【訂正】SHIROBAKO一挙放送&再放送決定!|ニュース|TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト via kwout

アニメ業界で働く人達の日常の奮闘を描くアニメ「SHIROBAKO」が、2016年の正月にTOKYO MXおよびBSフジで一挙再放送されます。

アニメ作品は数多ありますが、この作品の特徴として「社会人の群像劇」であることが挙げられるでしょう。学園モノや異世界モノが多いアニメ作品の中で、現代社会の職業、そして(フィクションを挟んではいますが)社会を渡っていくうえでよくある悩みやトラブルをリアルに、そしてコミカルに描くこの作品は、2014年秋〜2015年冬の放送時から話題となりました。

私は2015年5月にニコニコ生放送の一挙放送で視聴したのですが、その時に面白いと感じたと同時に、主人公の一人宮森あおいが担当している「制作進行」という仕事が、建設業界の「施工管理」と、非常に似ていると感じました。

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「四月は君の嘘」クラシックコンサート@那須野が原 聴いてきました

5月那須野が原ハーモニーホールで行われた「四月は君の嘘」クラシックコンサートを聴いてきました。

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《転生》した「ワルプルギスの夜」、無事に終演しました

1月17日は、阪神淡路大震災からちょうど20年の節目の日でしたが、TVアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の楽曲を演奏する交響楽団「ワルプルギスの夜」(ワル響)の関西での公演「ワルプルギスの夜の夢《転生篇》」が行われた日でもありました。

この関西公演に、自分も出演者として参加してきました。

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