「京王線の連続立体交差化・複々線化説明会」行ってきました

先日、京王線の連続立体交差化・複々線化説明会などに関する説明会が行われることを書きましたが、今日、区立松沢中学校で行われた説明会に出席してきました。

開始直前に会場である学校に着いたら、地下派の人たちがビラを配ってましたが、無視して説明会会場の体育館に行ってしまいました。あービラ貰っとけば良かった。

会場で配られたのは、東京都・世田谷区・杉並区・京王電鉄株式会社連名の「都市高速鉄道第10号線 京王電鉄京王線 (笹塚駅?つつじヶ丘駅間)の 連続立体交差化・複々線化 および関連側道計画等について」、世田谷区交通政策担当部鉄道立体・街づくり調整担当課が発行する「京王線沿線街づくり通信 駅前広場基本構想特集号」、杉並区都市整備部が発行の「京王線沿線まちづくりの基本的な考え方」の3つの冊子と、使い捨てカイロ。いくつか空席も有りましたが、体育館に並べられた椅子はほとんど埋まっていました。

5分遅れで説明会が始まり、挨拶の後、東京都の方が「素案」として都市計画を発表した経緯を説明。そのあと、35分のスライド映像で詳しい内容を発表。その中で、複々線化に対して4線高架・高架地下併用・4線地下が検討され、

  • 4線地下では3つの踏切が解消できない
  • 4線高架・高架地下併用では2200億円の費用、4線地下では3000億円の費用
  • 高架地下併用では用地の拡幅が少なくて済む

という理由から、連続立体交差化・複々線化を高架地下併用で行うことを念頭に事業を進めることを決定したとのこと。

そのほか、内容に関しては、「ちょっとまとめ」で大体書いてあることなので省略。

で、最後の30分くらいで質疑応答の場が設けられたわけですが、ここで発言する五月蝿い市民(いわゆるプロ市民)の五月蝿いこと五月蝿いこと。重要なことなので3度言いました。「高架地下併用方式になった理由が不透明だ」って、あの説明で理解できなかった貴方には、多分一生かかっても解ってくれなさそうだ。「代田橋駅付近の新設道路の曲率の安全性はどうなんだ」って、なんでココで聞くんだ。勘弁してくれ。

川俣晶さんのサイトでの記述が非常に面白かったので引用します。

説明会とは何か

おそらく説明会とは以下の効能を持っています。

  • 文字通り計画を説明する場である
  • 地元住民の意見を聞きたい
  • 喋らせてガス抜きをさせる
  • 必要な手順のアリバイ作り

以下の効能を持っていません。

  • プロ市民の意見を聞きたい
  • 持論の発表会
  • 強制力として計画を変更させる

ちなみに、地下派は必死に会そのものを「持論の発表」で潰そうとしていたように思われます。要するに時間を潰せば会は潰れるという発想です。しかし、実際には潰されなかったし、潰されても計画は進むし、地下派は裁判で勝つしかないでしょう。

しかし下3つの場と化していたのもまた事実。

  • 環境悪化→環境と便利さと利益のトレードオフについて考える場で環境だけを突出させるのはいかがなものかと。環境重視なら即座に大型道路と鉄道を撤廃すべきという結論は決まっています。少なくとも「環境」は「怪しげな言葉」のワースト候補です。それを強調するのはまるで「僕らは怪しい人です」と示したい?

おそらく、地域住民の感じる「生活環境」と、自然への負荷である「地球環境」とが混同されている(もしかしたら意図的にゴッチャにしている)のだと思います。それぞれに分けて論じないといけません。

それにしたって、踏切で街が分断されているよりは、立体化された沿線の方が生活環境は改善するだろう。踏切で安全確認のために一時停止したり電車の通過待ちして渋滞を引き起こすよりは、立体化して踏切を解消した方が地球環境にも優しいはず。ここらへんは連続立体交差化の基本的なことであって、高架・地下は問わない。

そして、「工事の費用が高い」ということは、ざっくり言ってしまうとそれだけ「地球環境への負荷が高い」ということになる。また地下駅の場合は駅全体に空調を設置せねばならないし、設備維持の費用は高架の方が若干安そうだ。地球環境への負荷は高架の方が若干低そうだ。

生活環境に関しては、たとえば騒音に関しては地下の方が低いだろう。でも、現在線路内への立ち入りを禁止する目的だけの簡単な柵だけで囲った地上の線路と、騒音にも配慮して高い防音壁を設置した高架の線路とでは、後者の方が騒音的には改善されているんじゃないかな。それら地上vs高架の騒音の差と、地上vs地下の騒音の差って、どれだけ違うものなんだろうか。そんなに違うかねえ・・・。

そんなわけで、連続立体交差化・高架地下併用方式に賛成のB4たかしです。京王電鉄頑張れ。

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