サイエンス・カフェ @ 国立科学博物館 日本館講堂 by 北海道大学

今日は上野の国立科学博物館で、北海道大学主催のサイエンスカフェに参加してきました。

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現在、かはくでは「大学サイエンスフェスタ」と銘打った企画展示を行っており、10月末から3期間に分けて、日本全国から10の大学が最先端の研究を紹介しているそうです。今(12.11〜12.20)は北大のほか、新潟大学と同志社大学も展示を行っています。

その中の北海道大学の講演会として、4人の先生が1時間ずつ講演を行うのですが、そのうちの2番目、『クールな科学者のホットな履歴書 「100年観測で地球温暖化の解明をめざす プロジェクトリーダーの素顔に迫る』 のみ、サイエンスカフェ方式で進行しようという企画らしい。残りの3講演は時間の関係で聴けなかったのだけれど、おそらく舞台に教授が、机と椅子に客が座るという形式だったのでしょう。

前の回が終わった直後に、会場である日本館講堂に到着したのですが、まだ「講演会」から「サイエンスカフェ」に客席を変更している最中で、アンケートとか貰ったけどちょっと居辛かった・・・。「博物館の中を見てる人がふらっと立ち寄れる」、そんな会場の設定の仕方だからなんだろうけど、10分前に客席が20人ぐらいしかいないって寂しいなあ・・・。最終的には60人ぐらいは入っていたのかな?

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今回の講師は、北海道大学大学院環境科学院の山中康裕 准教授、海洋生態学なんかを研究しているそうなんですが、グローバルCOEでは温暖化対策の研究を進めるため、持続的観測体制を創るための観測者、国際的な研究をするための留学生、実践的な人材を育成するための研究者、という3方面の教育を進めている、らしいです(ちょっと一言で説明するのは大変だ)。

どうやらこのGCOE、先頃噂の事業仕分けで「仕分け対象」になったそうで、これから先の研究がうまくいくか不安を持ってるようでした。国から多くのお金をもらっているとはいえ、その分研究者(ポスドク)も多く抱えているため(研究者の扶養家族なども含めると40人以上の大所帯だとか!)。腐っても「CO2の25%削減」を謳った現鳩山政権が、温暖化対策の研究に関する予算を削ることはない、と思いたいのですが・・・。

サイエンスカフェは、いわゆる「講演会方式(講演者と客の距離は近いけど、講演者が主にファシリテータ相手に研究を説明して、客はそれを聴いている感じ)」で行われ、前半では研究についてかるく説明を、後半は客席からの質問に答えるという進み方でした。あまり積極的でない観客が多かったのか、質問はファシリテータから振る感じだったけど・・・、と言っている自分も質問しなかったけど:-P。

ちなみに、今話題の「クライメート ゲート事件」については、なんかどっちとも受け取りがたい回答だったかな、というか実際のデータも見てないのに軽々しく発言もできませんもんね。自分もちゃんと読んでないし。

予定通り1時間程度で終了。帰り際に、会場となった講堂がえらく立派だったので写真に収めてきました。講演者の山中さんも取ってたっけ。本当はこの後の講演も聴いてみたり、かはくの常設展も興味があったのだけれど、一応大学ですることがあったのでそそくさと帰りました。



なぜこのサイエンスカフェに参加したかというと、自分自身が来年の1月にサイエンスカフェの運営をする予定だから。大学院の授業である「サイエンスカフェ−組織と運営−」の一環(というか最終目標)で行います。ちなみに以前受講した集中セミナー、「エネルギービジネスと社会的責任」を知ったのも、開催しているのが同じ東工大の科技コミュ論だったからです。

今日はたまたま午前の時間が空いていて、科学技術ポータルのページを見たら「参加申込み不要」とあったので、あまり考えずにこのカフェにたどり着きました(東工大生は、国立科学博物館 大学パートナーシップのため入場料が無料だったのも嬉しかったし)。でも、これから自分が行うサイエンスカフェは、ファシリテータ(サイエンスカフェの司会的な人)がもっと客と対話したり、客が実際に手を動かしてもらう形態だと思うので、あまり参考にはならなかったかも。ただ、講演の様子をビデオカメラで中継して、twitterで随時質問を受け付けるというのは他に類を見なかった試みなので、ちょっと面白そうかも。

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