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東工大オケの冬は、不滅だ!(曲目的な意味で)

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東工大オケの次の冬定メインの曲は、ニールセンの交響曲第4番『不滅(滅ぼし得ざるもの)』に決まったようです。

カール・ニールセンは、南はドイツに陸続き・北はスカンディナヴィアに海を挟んで面しているデンマーク出身の作曲家。1865年生まれの作曲家には、同じ北欧でフィンランド出身のジャン・シベリウスがいる。ニールセン、シベリウスの両者とも北欧で同年代、ヴァイオリンに造詣が深い(どちらもヴァイオリン協奏曲を作曲している)という繋がりがある。

ちなみに「スカンディナヴィア諸国」と言うと、半島のスウェーデン・ノルウェーのほか、デンマークを指すらしい(フィンランドじゃなくて)。この三国の他、フィンランド・アイスランドを含めることもあるそうだし、北欧≒スカンディナヴィアと扱ってもあまり問題ないそうだけど。

上記2者の共通点は出身地や年代だけではない。ニールセンの交響曲第4番が完成したのは1916年で、前回の定期演奏会でのメイン曲であるシベリウスの交響曲第5番(初稿)が作曲された時期(初稿:1915年、決定稿1919年)とほぼ同じだ。

そして両曲とも、「交響曲は4楽章構成」という前世紀までの慣例を破って、交響曲を単一の楽章にすることを目指している。前者は4部(Allegro – Poco allegretto – Poco adagio quasi andante – Allegro)に区切ることも出来るが、それら4部が単一楽章としてほぼ完全に融和している。後者も譜面上は楽章ではなく単に二重線で3部に分けただけなので、単一楽章構成とも言えなくもないが、通常の交響曲での1楽章と2楽章を融合させた3楽章構成、というのが一般の扱い方のようだ。

ここまで共通点ばかりだけ挙げてきたけれど、もちろん違う点もある。シベ5はタイトルも正確には「交響曲第5番 変ホ長調 作品82」とある通り、途中何遍も転調したりするが、変ホ長調で始まり編ホ長調で終わる。編成は2管編成でチューバ無し、パーカッションはティンパニ一組だけと簡素だ。

それに対し、「交響曲第4番『不滅』 Op.29, FS.76」には調性が記されていない。曲の最初ではニ短調で、その後イ長調・ト長調と移り変わり、曲の最後ではホ長調になるそうな。作曲家自身が副題を与えているのも相違点と言っていいかもしれない(デンマーク語:Det Uudslukkeligge、ドイツ語:Das Unauslöschliche、英語:The Inextinguishable、日本語:不滅(あるいは「滅ぼし得ざるもの」「消し難きもの」「滅せざるもの」など)。そして編成はピッコロ・コントラファゴット持替えを含む3管編成、そして何といってもティンパニが二組あるのが曲の見所だ!

第4部のYouTubeの映像を引っ張ってきた。1分50秒あたりからティンパニ奏者2人の独擅場だ。CDなどで聞くより映像で見た方が格好良さが断然違う。おそらくホールで生で鑑賞するともっと感動する、と思う。ハープや他のパーカッションパートが無くてここまでティンパニ2台を効果的に使っている曲なんぞあるんだろうか。

さあ、今年のクリスマスイブは、「不滅」な夜を「文京シビック」で!

一昨年の冬定は、クリスマスで「巨人」だったっけ、このオケって長嶋茂雄さんと縁があったっけ?そう考えると、会場の文京シビックホールも後楽園球場(長嶋茂雄引退セレモニーの場所)の隣りだ!

東京工業大学管弦楽団 第141回定期演奏会

日時
2009年12月24日(木) 夜公演
場所
文京シビックホール 大ホール
  • 東京メトロ丸ノ内線・南北線 後楽園駅 徒歩3分
  • 都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 徒歩3分
  • JR中央・総武緩行線 水道橋駅 徒歩10分
曲目
カール・ニールセン / 交響曲第4番『不滅』 Op.29, FS.76
ピョートル・チャイコフスキー / ピアノ協奏曲第1番変ロ長調 Op. 23
アレクサンドル・ボロディン / 『イーゴリ公』序曲
公式サイト
東京工業大学管弦楽団

ちなみに東工大オケ自体の次の演奏会は、8月25日に志賀高原総合会館98で行われる志賀高原カレッジコンサート2009、詳しくは山ノ内町の観光情報などを参照のこと。

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