研究の合間を縫って、東工大世界文明センター主催・『思想地図』提携の公開シンポジウム「アーキテクチャと思考の場所」を聞いてきました。
- 履修
- 世界文明2008B履修
- 日程
- 2009年1月28日(水)
- 時間
- 17時30分?20時30分
- 会場
- 大岡山キャンパス 講堂
- 講師
- 浅田彰
- 磯崎新
- 宇野常寛
- 濱野智史
- 宮台真司
- 東浩紀(司会)
- 講演内容
建築、社会設計、そしてコンピュータ・システムの3つの意味をあわせもつ言葉「アーキテクチャ」。それは、現代社会で、多様なニーズに答え、人間を無意識のうちに管理する工学的で匿名的な権力の総称になりつつある。では人文的な知は、そのような権力の台頭にどう対峙すればよいのか。
建築家の磯崎新、社会学者の宮台真司、経済学者の浅田彰を招き、新世代の論客が論戦を挑む。
自分は東浩紀くらいしか知らなかったのですが、どの論客も有名な人ばかりだったんですね。611席ある70周年記念講堂はすぐに満席となり立見状態、西9号館ディジタル多目的ホールにも映像で中継されることになったのですが、こちらの287席も埋まってしまいこちらでも立見が続出するほどの盛況振りでした。おそらく1000人以上の観客が集まったのではないかと思います。
情報工学のプロや建築家から批評家まで幅広い分野から見た「アーキテクチャ」を語ってくれました。土地に高層ビルという構築物(アーキテクチャ)を建てる現実の都市と、サーバにネットサービス(Googleとかニコニコ動画とか=アーキテクチャ)を構築するネット環境が、それぞれ相似のような関係だと言うのも新たな発見だったし、近年台頭して来たネットメディアによって、従来のメディアとの公共性と言う意味での境目が無くなってきたとか・・・。話の内容はぶっちゃけていうと3分の1くらいは理解できなかったけど、それぞれ刺激的な内容で面白かったです。
ただし。自分はディジタル多目的ホールで中継映像で観覧していたのですが、講演が始まって1時間した頃に突然映像・音声共に中断してしまいました。担当の人が演壇と部屋後方の映写室を往復する時間が45分ほど続き、その間に十数人の人は講演を聴くのを諦めて帰ってしまいました。その後は別の機器を使用することで中継が再開されたのですが、シンポの中の人はそんなの関係なく話を進めまくっていたので、もはや会話についていけませんでしたが。
それでも自分がいままで感じたことの無い知的好奇心を駆り立てられました。討論の場としては若干崩壊しかけていたかもしれないですが、シンポジウムの一聴衆としては至極満足です。
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