衆議院選挙、終わりましたね。結局のところ、自民党・公明党の与党は前回の大勝を維持、野党第1党の民主党もなんだかんだ議席を伸ばしました。あと注目すべきは共産党が二桁まで議席を増やしたのが注目すべき点でしょうか。
対して、日本維新の会から分離した次世代の党は、議席が2議席まで激減、「一人負け」とまで言われています。
ところで。私、B4たかし、以前は保守政党(というより極右政党と紹介される事が多いですが)維新政党・新風に投票を呼び掛けていたことがあります。ブログに記事も残っていますし、それは純然たる過去の事実です。
今回の衆議院選挙で、私は保守的な政策を掲げる次世代の党ではなく、日本共産党の候補に票を入れました。
なぜそうしたのか。「心変わりしたから」といえばその通りですが、その理由をもう少し自分自身で解き明かしてみようと思います。
日本共産党に投票した理由
一言で言えば、「学生から社会人に自分自身の職業が変わったから」と説明できます。
つまり、「学費を親に払ってもらいのんびり人生のモラトリアムを享受する身分から、自分の生活費を自分て稼ぐために会社という組織の一員となったから」です。労働環境の改善、ブラック企業対策、そういった働く人のための政策を考えねばならなくなりました。
共産党のマニフェストには、ブラック企業の根絶や労働環境についての公約が掲げられています。ざっと見た限りですが、これを強く推している政党は共産党が一番だったと思います。
もう一つの理由は、「共産党が信頼できそう」だからです。赤旗などの鋭い政権への批判、ブレない姿勢というのは、少なくとも同じ野党である民主党や社民党には見つけづらいものです。
これらの理由は、私が共産党の他の主張――憲法9条改正反対、集団的自衛権など――と相容れないことを差し引いたとしても、票を投じる理由となり得ました。
次世代の党に投票しなかった理由
次世代の党は、憲法の自主制定などを第一の政策に掲げています。そこだけ切り取れば私が支持する理由になったでしょう。
ただ、それって本当に一番最初に懸念すべき事柄なのか?もっと不安定な経済に対する対策、労働者への施策、そういったことってもっと推していかないのか、と。政策集にはアベノミクスに代わる次世代ミクスはこれだ!
とありますが、なんだか取ってつけた感が否めません。
漠然とした違和感が確信に変わったのは開票が始まって、テレビ東京の選挙特番で平沼赳夫党首が池上彰さんのインタビューを受けているのを見た時です。
池上「(引退を表明している石原慎太郎さんを比例の名簿に登載したのは)男の美学を大事にしたということですね」
平沼「はい、はい」
池上「ありがとうございました」(中継終わり)
国民のより良い暮らしなどではなく、男の美学のために石原慎太郎は出馬していたそうです。そうですか、そうですか…そういうのも大切かもしれません。でもそれを今回の選挙で国民を巻き込んでほしくなかったなあ。「次世代」と言いながら平沼さんや石原さんなど旧世代の人が多いなあとは思ってたけど、そうかあ、そうかあ。
以上のようなことを考慮した結果、私は先の選挙において日本共産党の候補者に一票を投じることにいたしました。小選挙区では落選してしまったようですが、比例区では当選者のうちの誰かの票になっているのでしょう。
書いた通り、私の意見の全てが共産党と同じわけではありません。むしろ違う点が多いです。憲法改正や集団的自衛権などの問題もそうですし、「大企業の内部留保」という埋蔵金があるといった話についても私は鵜呑みにできません。ぶっちゃけ一番私と考えが近いのは自由民主党じゃないかと思っています。
しかし今回の選挙では自民党は大勝することが予期されていましたので、今回はあえて死票を覚悟の上で、全く違う考えを持つであろう共産党に入れたわけです。今回の選挙で21議席を獲得したことから衆議院で単独で法案を提出することができる
ことになりました。今後素晴らしい法案を提出して与党を唸らせるような議会展開をしてくれることを願っています。