3月28日は、仕事の都合で急遽行けなくなった知人の代わりに、オペラを観てきました。演目は蝶々夫人、会場は東京文化会館、そして主催は小澤征爾音楽塾でした。
「小澤征爾音楽塾」というタイトルなのですが、小澤征爾さんは病気の影響により休養しているため、代理の方(多分ピエール・ヴァレーさん)がタクトを振っていました。けれども開演直前に小澤征爾さん御本人が客席に来られて、観客は一同拍手で迎えていました。
今回の「小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXI 「蝶々夫人」 ROHM OPERA THEATER」は演奏会形式ということで、オーケストラはピットに押し込められず舞台上に位置しており、その後方にやや小さめのステージが据え付けられ、その上で演者が演技を行うという格好でした。基本的に家屋の中のみで話が進行するため、このような小さめの舞台装置でも大丈夫なのでしょう、管弦楽の奏者の活躍もよく観察できる、よい配置でした。
プッチーニ作の蝶々夫人は20世紀初頭の長崎が舞台、アメリカから来た駐在員のピンカートンが、現地妻として娶った蝶々夫人の、悲愛を描いた作品。ピンカートンへの一途な思いを貫く蝶々だが、ピンカートンには本国に本妻がおり、その場限りの遊びのつもりだった。本国に帰ったピンカートンをずっと待ち続ける蝶々、そしてーーというストーリー。
タイトルと「舞台が日本」ということぐらいは知ってはいましたけれど、鑑賞するのは初めてだった蝶々夫人。でもなんとなく最後の展開がわかってしまうけれど、でも最後まで目が離せないという作品でした。
蝶々夫人を演じている方(アディーナ・ニテスク さん?)の歌唱力に驚かされました、1人の歌力なのにホール中に響きわたっていましたね。ピンカートン役や他のメンバーの演技も良かったですし、オーケストラの能力も良かったですね。
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- 公演情報 : 小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXI 「蝶々夫人」 ROHM OPERA THEATER – 【公演中止】とありますが、公演自体はメンバーを代えて行われました
- 小澤征爾音楽塾 Seiji Ozawa Ongaku-Juku