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ほかにはない情報が、ここにはある(かも)。

スメタナ「わが祖国」の第1曲は「ヴィシェフラド」、第2曲は「ヴルタヴァ」です

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ベドルジハ・スメタナの作曲した連作交響詩「わが祖国」(Má Vlast cyklus symfonických básní)の第1曲はヴィシェフラド第2曲はヴルタヴァです。

もっと言えば、第1曲目を「高い城」と訳したり、第2曲目を「モルダウ」と呼んだりするのはあまり適切じゃない、と思うわけです。

1. Vyšehrad

「ヴィシェフラド」とはヴルタヴァ(モルダウ)河畔の岩山の名称で,中世チェコの王朝プシェミスル朝の城がここに築かれた。この場所はチェコ建国の女神リプシェとその夫のプシェミスルの玉座があったとされる場所で,チェコの名士の国民的墓地が残されている。ここは1870年代に枢機卿のヴァーツラフ・シュトルツがこの場所を民族で傑出した人の安らぐ場所としたいということを発案し,音楽ではスメタナをはじめドヴォルジャーク,フィビヒらの作曲家,ヴァイオリニストのスラヴィークらがここに眠っている。ここに眠るのは音楽家だけではない。ここはチェコの民族の英雄の場所という意味をもっており,スメタナはチェコの民族の聖地ともいうべきこの地名を標題にしたこの作品をこの連作交響詩の冒頭に置くことで,国民の象徴を強く表現している。

音楽の友出版 OGT 237 スメタナ 連作交響詩《わが祖国》 1. ヴィシェフラド 2. ヴルタヴァ

ヴィシェフラドって山の名前なんです。中世には城が建てられ、チェコ人の象徴的な場所となっているようです。

というわけで、ヴィシェフラドは城の名前でもあるんですけど、それを「高い城」と訳しちゃうのはちょっと・・・。富士山を「高い山」と言い換えるのとおなじくらい味気ないです。

2. Vltava

先の引用にもある通り、この6つの連作交響詩でチェコ民族主義を打ち出したかったスメタナ。というのも、このころのチェコはオーストリア帝国(後にオーストリア=ハンガリー帝国)に支配されていて、ドイツ語教育を強制されていた。「母国語であるチェコ語を使うことが自国の文化を知る第一歩」という理由で、わが祖国の6曲にはチェコ語の標題が付けられているのだ。

そんなわけで、スメタナの意を汲み取るなら、ドイツ語の「モルダウ(Moldau)」ではなく、チェコ語の「ヴルタヴァ(Vltava)」を標題として使うのが正しいと思われます。

OGTー237 スメタナ 連作交響詩「わが祖国」 1.ヴィシェフラド(高い城) 2.ヴルタヴァ(モルダウ) (Ongaku no tomo miniature scores) OGTー237 スメタナ 連作交響詩「わが祖国」 1.ヴィシェフラド(高い城) 2.ヴルタヴァ(モルダウ) (Ongaku no tomo miniature scores)
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さて、そんなわけで今日は春定の前(ベートーヴェン コリオラン序曲)中(スメタナ わが祖国)の初見大会でした。うーむやっぱどちらも侮れないぞ。というか、スメタナの曲はめっちゃ疲れる。吹きっぱなしで休符がないため、休む場所がありません。モルダウなんて川の流れを描いた曲だから澱みなく進まなきゃ行けないんだろうけど。

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