東工大の新学長に伊賀氏が正式に就任

以前学長候補者が決定していたのを伝えましたが、10月24日に正式に伊賀健一氏が東工大の新学長に就任しました。

[東工大新学長の伊賀氏顔写真]
しかし東工大ウェブサイトにも平成19年10月24日より伊賀健一学長が就任しましたと一行だけ書いたのと学長挨拶を行進しただけで、その他は特に触れていません。まあ学長が替わったからといって大学の仕組みが劇的に変化するわけじゃないし、そんなにお祭り騒ぎをするほどでもないし。

お祭りと言えば明日のすずかけ台キャンパス学術・研究公開や明後日の工大祭・オープンキャンパスの方が目玉のイベントですね。

学長就任のごあいさつ -みなさん、東工大の出番です!-
学長 伊賀 健一

ところで、質の高い社会、安心して住める地域、平和な世界、これらは万民の願いです。これまで、技術によって食料増産が可能になり、工業によって身の回りが大変便利になりました。でも、なんだか変ですね。大きな社会システムがエラーを起こしたり、それを動かす人たちの一部が不正を働いたり、競争によって世の中が良くなるのかと思うと、忙しくなっただけで余り幸せな気分にもなれない、そのような感じがしませんか?

携帯電話が0円で買えるとおもうと、不合理にどこかで高い買い物をしている、ごく一部の人が何兆円もの資産を得る、それでいて、技術が安く叩き売りに会う、産業の変化が第3次産業からすでに第4次、第5次に移りつつある中で、やっと技術には相応の対価を払おうという反省が出始めました。東工大の卒業生であるNHK会長の橋本元一さん(1968年卒)も、自らテレビに出演してQualityの重要性を訴えています。ようやく、再び技術、科学を人々のために使う、人々のために科学、技術の研究をし、資質の高い卒業生を世に送り出そうという世の中が来そうです。我らが東工大の出番が再びやってきました。

技術を顧みない資本至上主義への痛烈な批判とも取れます。あくまでも研究・技術開発で大学としての価値を高めていこうという意気込みが伝わってきますね。技術に関して五月蝿いのは、精密研出身というのも関係ある・・・かも?

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