ヤナーチェク シンフォニエッタ – アーベントフィル#26

2021年最後の演奏会はアーベントフィル、ヤナーチェクのシンフォニエッタでした。

アーベント・フィルハーモニカー 第26回定期演奏会

アーベント・フィルハーモニカー 第26回定期演奏会 フライヤー
アーベント・フィルハーモニカー 第26回定期演奏会 フライヤー
日時
2021年12月30日(木) 開場14:15 開演14:30
会場
国立オリンピック記念青少年総合センター 大ホール
入場料
無料 全席自由
曲目
ニコライ・リムスキー=コルサコフ / 交響組曲『シェヘラザード』 作品35
ニコライ・リムスキー=コルサコフ / 歌劇『ムラーダ』組曲
レオシュ・ヤナーチェクシンフォニエッタ
指揮
小柳英之

2020年末の演奏会以降は遠ざかっていたアーベントフィルですが、今回また出演することになりました。

「ムラーダ」の編成にコントラファゴットが含まれているために呼ばれた、というのもありますが、今回出演を決意した一番の目的はヤナーチェクのシンフォニエッタのためです。私が大学院生の時に授業の一環として読んだ村上春樹「1Q84」の中に印象的に使われる曲なのです。


大学院に在学中、山室教授の授業で(授業名なんだったかなあ、コラムキングダム?)、書籍を読むという課題が出ていました。
棚に用意されたいくつかのハードカバーの本から自分が選んだのは、村上春樹著「1Q84」でした。
初めて体験するハルキの文章もさることながら、そこで引用されている音楽にも興味を惹かれました。
その中の一つが、ヤナーチェクのシンフォニエッタでした。

「1Q84」の主人公である川奈天吾が幼い頃、ブラスバンドでこの曲のティンパニを演奏したことがある、という過去が描かれます。
特に困難な打楽器のパートを演奏しあげた、というエピソードが紹介されます。
その後、時間軸が元の時代に戻った後も随所でこの曲が流れてきて、この物語がどこか現実離れをしている印象を深くさせます。

1Q84のストーリーの仔細はその後忘れてしまいましたが、シンフォニエッタは一度聴いたらなかなか忘れられない曲となりました。
演奏する機会もないのにCDを複数枚所持し、果てはポケットスコアまで入手していました。

西洋音楽から派生した編成のようでありながら、大型化された金管群、禁忌とされる連続5度の和音を多用するなど、普段耳にするクラシック音楽とはかなり様相の違う曲調。
一時期はiPodでこの曲ばかりヘビーローテーションするほど気に入った曲です。

トランペット9パートにバストランペットとテノールチューバが2つずつ、というバンダが必要という特殊な編成なので、まず演奏する機会は得られないだろう、と思っていました。まさかのタイミングで演奏する機会を得ることができました。

迫力のブラスバンド、執拗なほどのトリルが連続する木管楽器など、を体感できるまたとないチャンスを得られたのは嬉しかったです。全編に渡って漂う浮遊感、最後のこれでもか!という主和音など、普通の西洋音楽では出てこないような音響を楽しむことができました。曲の長さ的にメインではないはずなんですが、迫力と編成の大きさからやはり演奏会の最後に相応しいプログラムです。

…まあ、ファゴットパートとしては決して楽しい楽譜ではないんですが。なにせファゴットの出番があるのは第2楽章と第4楽章のみ、なんと譜面通りならば最終楽章もタセット=お休みなのです(1年前のスクリャービンもファゴット1stとしてはあまりオイシい曲ではなかったなあ…)。年の最後の演奏がそれではさすがに寂しすぎるということで、最後はコントラバスの音符を重ねて吹いていました。

ムラーダは初めて取り組む曲でしたが、リムスキー=コルサコフらしい気持ちのいいメロディにあふれていて良い曲でした。

シェヘラザードは…テンポ遅かったなあ

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