タモさん、タモリこと森田一義である。間違っても田母神俊雄ではない。
タモリを都知事に。冗談と思われるかもしれないが、もちろん冗談である。しかし、それなりに推す理由はあるし、出馬するなら勝算はあるのじゃないかと思う。
3年前の都知事選の前、こんなツイートを自分は見つけていた。
次の東京都知事。最近の傾向を考えるとやはり芸能人か。当選した途端に公約を忘れないため優れた記憶力が必要。国際化に対応して4ヶ国語くらい話せそうに見える人が望ましい。最も重要なのは、東京の街をよく知っていること。…..タモリしかいないじゃないか。
— やゆよ記念財団 (@yayuyo_org) 2011, 2月 9
この時は石原慎太郎が4期目の当選を果たしたわけだが、都知事選は特徴ある候補者が出馬している(外山恒一とか又吉イエスとかマック赤坂とか)ものの、「この人になら東京都を任せたい!」と思える人がなかなか出てこない。
そこで、タモリである。タモリを東京都知事に推す理由は、以下の通りである。
- 芸能人は政治家になれる
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「なれる」だけであって素質があるかどうか、というのは別問題なのだけれど、第13代東京都知事の青島幸男、第48-49代大阪府知事の横山ノック、第17代宮崎県知事の東国原英夫と、お笑い議員で首長になった人は少なくない(素質があるかどうか、というのは別問題なのだけれど!)。他にも、参議院議員を3期18年務めた西川きよし、現職参議院議員の三原じゅん子など、芸能人出身でそれなりに業績を収めている政治家はいる。
- トーク力がある
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地方自治体の長たる者、ちょっとやそっと小難しい相手であっても、スムーズに会話ができなければならない。
タモリの司会ぶりは、もはや私が説明するまでもなく折り紙つきである。相手の話題を引き出しつつも、自分のジョークも交えることで和やかな雰囲気に持っていく。失言して相手の機嫌を損ねたり、失職する恐れもあまりないだろう。
- 記憶力に優れる
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76文字もあるAKB48の新曲のタイトルを一目見ただけで覚えたというタモリなら、応援演説をする候補者の名前を忘れることも、答弁書を読み間違える恐れもないだろう。
- 原稿を見なくても喋れる
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8分にも及ぶ白紙の弔辞を読み上げる彼なら、そもそも答弁書なんぞ全く目を通さなくても問題ないのではないか。
- 地理に詳しい
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日本坂道学会を名乗るほど坂道が好きなタモリ、NHK「ブラタモリ」でも街を歩きながらその博識を披露していた。東京の交通事情も解決してくれるのではないか。
- 鉄道に詳しい
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テレビ朝日系列「タモリ倶楽部」でやたら電車ネタが多いように、鉄道も好きなタモリ。東京の交通事情も(略)
- 船舶に詳しい
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一級小型船舶操縦士の資格を有しているタモリ。世界に開けた東京を目指すのなら、海のこともちょっと詳しいことは有利なはずだ、何かに。
- お金はある
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2013年度には『笑っていいとも!』で5億円(1回の放送で200万円)程度、他の番組と通算で7億円程度のギャラを得たとされ
ており、資金は潤沢である。どこかの医療法人にお金を借り入れる必要もないわけである。
これだけ挙げてみたが、うん、これだけ都知事に相応しい人物はいないじゃないか?と思ってしまう。森田一義アワー笑っていいとも!を終えることを宣言したのも、もはや都知事選出馬を念頭に置いたものと思えてしまう。
・・・でもなあ。
「やる気のある者は去れ」を座右の銘にするタモリ、どう考えても政治家になるとは思えない。というか、政治家の器じゃ小さすぎる。
「タモリを都知事に!」というのは冗談なわけですが、他にめぼしい都知事がいないのも事実。現在出馬表明している中では、「原発がない社会」を掲げている宇都宮健児、「自衛隊を中心とした都独自の災害救助体制整備」を公約に掲げる田母神俊雄がいるわけですが、そういうのは国政でやってください。そうじゃなくて、東京都をどうしたいのか、東京に足りないものは何で、何をしてくれるのか、それを目標に掲げてくれる候補者を、早く見つけたいものです。