光子の裁判@東工大蔵前会館ロイアルブルーホール

11月8日の夕方から、東工大蔵前会館(TTF)のロイアルブルーホールにて、東京工業大学130周年記念レクチャーシリーズの演劇「光子の裁判」鑑賞してきました。

これは、ノーベル物理学賞も受賞した朝永振一郎博士の著作「量子力学的世界像」の中に収められている同名の一編を演劇にしたもの。

「二つの窓の両方から侵入した」と供述する波乃光子(みつこ)を「そんなことはこの世の中にはあり得ない」と詰問する検察側と、「光子(こうし)が波の性質を持つとすれば可能だ」と擁護する弁護側の対決、という筋書き。

光子の裁判もうすぐ。東工大蔵前会館ロイヤ?... on Twitpic
会場のロイアルブルーホールは、舞台を中心に配置して市報を客席で囲むという大胆なスタイル。本番では、中央に敷き詰められた台に役者が乗ったり(観察者が光を感知)、降りたり(光を感知しない)、といった感じで進められました。

5人の役者が狭い舞台を所狭しと歩き回り、同時に同じ事を喋ったり違う事を喋ったりとかなり目まぐるしく展開する演劇でしたが、ベルで試行実験の一回一回を区切ったりとかなり工夫されていたので、「光子が窓のどちらも通っている」という量子力学の考え方が、すこし分かった気がしました。手元に配られた資料と、演劇の後の細谷暁夫教授の解説も併せて、粒子と波という二つの性質を持つ光子の性質を、少しは理解出来たような気がします。

最後の質疑応答でうまく発言出来なかったので、この記事で替えさせていただきます。

東工大で行う本番はこの日だけだったのですが、生中継も行われたUSTREAMでその模様を見ることが出来るようです。また同じ演劇を11月30日から12月7日まで、小竹向原のアトリエ春風舎で行われるようですので、気になった人は足を運んでは如何でしょうか。

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