後期日程大幅縮小・数学5時間入試廃止…2012年度の東工大入試はここが変わる

東京工業大学の入試のお知らせのページに、平成24年度東工大入学者選抜の変更についてのお知らせが掲載されています。毎年少しずつ変更点はあるのですが(センター試験の科目の変更など)、今回の変更点はかなり多岐にわたっています。

平成22年度入試(現行)
類名 入学定員 募集人員
前期日程 後期日程 特別入学
資格試験
推薦入試 AO入試
合計 1028 862 146 20
1類 185 165 20
2類 85 72 13
3類 108 92 16
4類 201 171 30
5類 201 171 30
6類 95 73 22
7類 153 118 35

平成24年度入試
類名 入学定員 募集人員
前期日程 後期日程 特別入学
資格試験
推薦入試 AO入試
合計 1028 924 20 10 74
1類 185 175 10
2類 85 75 10
3類 108 98 10
4類 201 181 20
5類 201 181 20
6類 95 81 14
7類 153 133 20

募集人員をまずは引用してみました。この数字からも、以下の点が分かります。

第1類の「究極の1科目入試」が廃止

数学5時間の試験だけで合否を判定するという、当時もかなり話題になった特別入学資格試験ですが、2012年度は実施されないということです。

風の噂では「この試験で入学した学生は、毎年誰かが留年している」などと聞きましたし、あまり評判が良くなかったということでしょうか。

第1類で推薦入試を実施

特別入学資格試験の代わりと言うことでしょうか、第1類では推薦が始まります。選抜判定にはセンター5教科7科目を利用するということで、数学だけに偏った知識で判定することはやめるということでしょうか。

第2〜6類で後期日程を廃止

第1類は元々2007年度から前期日程のみとなっていたので、言い換えれば後期試験で入学できるのは第7類のみということになります。7類も現行の35名から20名に減っており、後期日程で入学する学生は今までの13%になります。かなり思い切った改革ですね。

第2〜6類でAO入試を実施

後期日程を廃止した代わり(多分)に、工学部である2〜6類ではAO入試が実施されます。センターの5教科7科目を選抜判定に利用しますとされています。

前期日程で2段階選抜を行わず

前期日程における「2段階選抜」は行いませんとありますが、これ自体にどういう変化が生じるのかが自分はよく把握していません。

あと、大学入試センター試験の5教科7科目の総得点が、あらかじめ大学が講評する基準点以上であることを必要とするそうです。これって実質、東京大学であるような足切りでしょうか。

詳しい試験の内容などはこれから順次発表されるでしょうが、今回の入試の変更では、「専門だけでなく広い知識を見極める」「優秀な学生を早めに確保する」という大学側の魂胆が見え隠れするようです。東工大も、学生の囲い込みに必死になってきた、ということでしょうか。

附属高校から優先的に入学させる、「高大連携特別選抜」にも変化があるのかどうか、個人的にかなり気になります。

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