後輩からお誘いのメールが来ていたので、府中の森芸術劇場で東京理科大学管弦楽団の定期演奏会を聴いてきました。
東京理科大学管弦楽団 第49回定期演奏会
- 日時
- 2008年11月24日 18:30開演(18:00開場)
- 場所
- 府中の森芸術劇場どりーむホール
- 入場料
- 800円
- 曲目
- グラズノフ/交響曲第5番
- シューベルト/交響曲第7番「未完成」
- ワーグナー/「タンホイザー」序曲
で、グラズノフって誰、そう思いますよね、自分も良く知りませんもの。
アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936)はロシア帝国末期からソビエト連邦建国期の作曲家で、ペテルブルグ音楽院(後のレニングラード音楽院)で院長としてショスタコーヴィチを教えています。民族主義や国際主義を巧みに融合し、リムスキー=コルサコフの管弦楽法・チャイコフスキーの抒情性・タネーエフの対位法などの手腕を吸収した、とWikipediaに載っていました。またボロディンの交響曲第3番や歌劇『イーゴリ公』の補筆等を行う等の活動を行っています。
今回聴いた「交響曲第5番」は、おそらく彼の作品の中では比較的親しみのある曲らしい(自分のパソコンの中に唯一音源がある)。オーケストレーションとか編成とか(Fl.が2本にPic.を加えてたり、BClもあるし)はチャイコフスキーに似てるけど、大きな違いは一点の濁りも無い明るさ
(パンフレット曲紹介文より)。「悲愴」を含めたチャイコフスキーの後期交響曲に見られるような深い嘆息・暗黒の運命・絶望などが、この曲には見受けられませんね。そのアクの無さが人気が今ひとつに留まっている原因なのかもしれません。
おっと、肝心の今日の演奏の方は、ターンホイザーは出だしの木管があやしかったりしましたが、徐々に良くなっていったようです。「未完成」で自分が寝てしまったのは想定の範囲内(スイマセン>関係者各位)。グラズノフは良い出来でしたね。ちょっと見直したよ、グラ。
それにしても今日のお客さんの入りは悪かったなあ。午後から冷たい雨が降っていたし、東府中は東京理科大学のキャンパス(神楽坂・野田・久喜)いずれからも遠いから仕方ないとはいえ、1階席でさえ4割くらいとは。ちょっともったいない。