ノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎さんが米国籍であることから、自民党法務部会で国籍法改正の検討を進め、二重国籍を認める動きがあるとのこと・・・え、なんで?
法務省は法改正に慎重だが、PTでは「正直者と有名人がバカを見る制度だ」(河野氏)、「二重国籍を積極的に認めた方が日本人が世界に雄飛しやすい」(猪口邦子衆院議員)など改正論が根強い。PTは二重国籍の実態や問題点を洗い出していく方針だが、国籍は「誰が日本人か」という国家の根本問題だけに論争を呼びそうだ。
記事だけ読んでもよく解らないけど、要するに「ノーベル賞を取得したのを『正真正銘の日本人だよ』と自慢したいだけ」だけなんでしょうか。そうだとしたら、国籍問題プロジェクトチームはかなりの見当違いと言わざるを得ません。
今年の日本人のノーベル賞受賞者は、4人に達した。こう書いて誰一人疑問に思わないはずだ。ところが、米国のメディアをいくつか調べてみると、物理学賞を受賞した南部陽一郎さん(87)は、米国人として報道されている。
金メダルならぬ、ノーベル賞ラッシュに、ケチをつけるつもりはない。ただ、南部さんのような、優れた科学者の「頭脳流出」が、今も続いているのも事実だ。化学賞を受賞した下村脩さん(80)も、国籍こそ変えなかったが、やはり長年米国を拠点にしてきた。
「昔と違って、日本でも十分研究ができるはず」。下村さんの言葉通り、次の世代にあたる、小林誠さん(64)と益川敏英さん(68)は、留学経験がないままノーベル賞に輝いた。もっとも受賞対象になったのは、35年前の助手時代に発表した理論だ。
現在、科学技術のために使われる予算は、年間3兆円を超える。その一方で、公的資金を使った研究に、短い期間に成果を求める傾向が強まっている。2人が、宇宙の成り立ちの謎に挑んだような、スケールの大きい研究が、むしろ難しくなっているという。欧米ではなく、日本の理系の大学博士課程に留学を希望する外国人学生がなかなか増えないことも気にかかる。
産経抄を引用しましたが、要は「何故、南部さんは米国籍を取得したか」ということが肝心なはず。日本では研究が上手く行かないという考えに行き着いて(それが正しいかは置いておいて)、アメリカで研究を進めたわけで。下村さんも「日本人」だけど、拠点はマサチューセッツだしね。
「ノーベル賞受賞者を増やしたい」のだったら、国籍法なんてソフトの問題なんぞで小手先だけの人数だけ増やすのでなく、研究機関などのハード側の整備をするべきなんじゃないかと。
ノーベル賞の話題についでに触れよう・・・と思ったんですが、「この理論はもはや教科書にも載っているし、今の時期のノーベル賞は遅過ぎる」とかいう意見もあるっぽいです。マスコミはちょっと騒ぎ過ぎでは。
ただ、ちゃんと取り上げない一番の理由は、どんな理論なのか全然理解できないという恥ずかしい理由から。いや、物理屋じゃないし、対称性の破れって何だよ!
「自発的対称性の破れ」はサッパリだったのですか、Amazonのカスタマーレビューに次の解説が引用がされています。
会が開かれていて、大きな円いテーブルのまわりに大勢の客がぎっしり着席している。ナプキンなどのセットがきちんと置いてあるが、どちら側のナプキンが自分のものかわからないほど左右対称である。
実際どちらをとってもかまわないはずだが、誰か一人が右側のナプキンをとり上げれば 他の客もそれにならって、いっせいに右のをとらなければならなくなり、とたんに対称性が自発的に破れてしまうのである。
うはぁぁぁ‥‥分からないながらに、ちょっと感動しました。
ネタフルさん経由で解説を読みました。ほほう、なんとなーく分かったような。
別の場面で置き換えると、「映画館のドリンクホルダーは座席数より多いはずなのに、左右の人に使われて自分が使えなくなってしまった」ような状況ですか?
そんなわけで、分かったようなフリをしたところでこの記事は取り敢えずお終い。どんな論文で賞を取ったかはググってね!