先月行われた、ヒネモスの第13回定期演奏会について。演奏の振り返りについてはFacebookに書いたので、このブログにはそれ以外、広報を中心として振り返ろうと思います。
Hynemos Wind Orchestra 第13回定期演奏会
- 日時
- 2021年4月11日(日) 開場13:00 開演14:00
- 会場
- 武蔵野市民文化会館 大ホール
- JR 三鷹駅北口より 徒歩13分
- JR 三鷹駅北口より 関東バス [鷹01][鷹02][鷹03][鷹04][鷹10][鷹11][鷹13][鷹15] 市民文化会館入口下車 徒歩2分
- JR・京王 吉祥寺駅北口より バス
- 曲目
- [プレコンサート 木管7重奏] オットリーノ・レスピーギ (山本教生 編曲) / リュートのための古風な舞曲とアリア 第1組曲 第2楽章 ガリアルダ
[Pre Concert – WoodWind Sextet] Ottorino Respighi (arranged by YAMAMOTO Kyosei) / Antiche danze ed arie per liuto – Suite No. 1, 2nd mov. Gagliarda
- [中編成吹奏楽] グスターヴ・ホルスト / ハマースミス 吹奏楽のための前奏曲とスケルツォ 作品52
[Middle Wind Orchestra] Gustav Holst / Hammersmith Prelude and Scherzo for Band, Op. 52
- [大編成吹奏楽] オットリーノ・レスピーギ (森田一浩 編曲) / リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲
[Large Wind Orchestra] Ottorino Respighi (arranged by MORITA Kazuhiro) / Antiche danze ed arie per liuto – Suite No. 3
- [木管合奏] エイトル・ヴィラ=ロボス (J. クランス 編曲) / ブラジル風バッハ 第5番 アリア (カンティレーナ)
[WoodWind Ensemble] Heitor Villa-Lobos (arranged by John Krance) / Bachianas Brasileiras – No. 5 Ária: Cantilena
- [大編成吹奏楽] ゴットフリート・ハインリヒ・シュテルツェル (J. S. バッハ 蒐集、A. リード 編曲) / アリア「あなたがそばにいてくだされば」 BWV 508
[Large Wind Orchestra] Gottfried Heinrich Stölzel ( collected by Johann Sebastian Bach, arranged by Alfred Reed ) / Aria “Bist du bei mir”, BWV 508
- [大編成吹奏楽] ヨハネス・ブラームス (W. ハウトバスト 編曲) / ハイドンの主題による変奏曲 作品56b
[Large Wind Orchestra] Johannes Brahms (arranged by Willy Hautvast) / Variationen über ein Thema von Haydn, Op. 56b
- [アンコール] ジョン・フィリップ・スーザ / 行進曲『古き名誉ある砲兵中隊』
[Encore] John Philip Sousa / March “Ancient and Honorable Artillery Company”
- (諸般の事情により曲目が変更となっています。)
- 指揮
- 岡田渉
- 入場料
- 入場無料・全席指定
チケットは電子チケット販売サービス teket(テケト)よりお申し込みください(手数料なし)。
これまでヒネモスの定期演奏会はテーマに沿って選曲されていることから、チラシやパンフレットもそのテーマに沿った形で写真選定およびデザインを行っていました。
例えば、昨年に開催を予定していて中止となってしまった第12回定期演奏会は、グレインジャーの曲が3曲にヴォーン=ウィリアムズとスパークというイギリス特集でした。特にスパーク「ドラゴンの年」のドラゴンは、「赤い竜」としてウェールズの国旗にも描かれているように同国の象徴です。また現在のイギリス王家の祖であるヘンリー7世がウェールズ君主の末裔である証としてドラゴンの紋章を使用していました。赤い竜はイングランドとウェールズの象徴であり、逆にスコットランドと北アイルランドとは相対的に縁遠いものであると言えます。「イギリス特集」といいつつイングランドとウェールズに特にスポットが当たっている今回の選曲に、相応しいモチーフと考え、ロンドン市境界を示すドラゴン像をチラシの中心に据えてデザインしました。
…というようなことを第12回演奏会では考えてデザインしました。中止になりましたが。他の回についても、プログラムを考慮して演奏会のテーマにしています。
それでは今回のヒネモスの演奏会はどのようなテーマで選ばれたか。練習会場の人数制限のために全体での合奏がしづらい環境が続く中で、大編成を必要としない曲や、全パートが揃っていなくてもある程度形にしやすい曲などが選ばれています。いわば「吹奏楽をこの状況であっても続けるためにどう取り組むか」という点を第一として考えており、国や作曲者などのテーマを持っていたこれまでの演奏会とは異なります。
そこで、広い会場で練習を行える日を狙って、ヒネモスの練習風景を写真に収め、それをチラシに使うこととしました(団員にはその旨を事前に通知していました)。全体の様子を同じフレームに収めたり、遠くの撮影場所からでも奏者が楽器を構えている姿を捉えたりできるよう、望遠レンズを含めたミラーレス一眼カメラを使いました。このために新たにソニーのα6400をヨドバシで新調しました。
本日は普段より広い練習会場を確保できたので、全員集まっての全体合奏を行いました。緊急事態宣言前の3月以来、実に約7ヶ月ぶりの全奏!
これまでセクションごとにリハーサルを重ねてきましたが、久々に吹奏楽編成での響きを奏でることができました。 #Hynemos pic.twitter.com/gaA5RvtR3b— ヒネモス・ウインド・オーケストラ (@hynemoswind) November 15, 2020
合奏全体だけでなく、それぞれの楽器を吹いている写真を撮って、チラシのアクセントに使いました。本当はモザイク画みたいにずらっと写真を敷き詰めたかったのですが、そこまでの手間を掛けられず…。その代わり、10日前からのカウントダウンのための画像として使いました。
ウェブフライヤーは当初、『再びホールでお客様にお会いする』『改めて吹奏楽を見つめ直す』という療法の意味を込めて「再見、吹奏楽。」というキャッチフレーズを入れていましたが、中国語で再见が別れの挨拶に使う言葉であるという指摘を受け、より分りやすく今回のデザインの意図を伝えるために「再び、一から吹奏楽。」と変更しました。
チラシのデザインについては、ISP広報担当者と話した時に伺った「ウェブのみでの拡散を前提に、チラシの1面だけで情報をまとめる」というのを心掛けました。というかQRコードの配置や注意書きも含め、全体的に配置が似てしまったような…。
🎻ISP 第6回定期演奏会🎻
日時: 2020年11月22日(日)
開場18:30/開演:19:00
会場: 杉並公会堂 大ホール
曲目:
ボロディン/ 交響詩「中央アジアの草原にて」
ベートーヴェン/ 交響曲第6番「田園」
ショスタコーヴィチ/ 交響曲第5番
指揮: 高井優希 pic.twitter.com/qmhD8GkEbX— ISP -Innovation in Sounds Philharmonic- (@ISP_orchestra2) October 29, 2020
チラシのデザインとパンフレット表紙のデザインは概ね同じテイストにしたのですが、「演奏曲目のリストの頭に楽器ごとの画像を載せる」というスタイルのままではパンフレットに似つかわしくないことから、配置を少し変えました。結果的に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」のタイトルロゴみたいな配置になりました。
実のところ、当初のチラシデザインを考えているところからエヴァっぽいデザインにしたいことを考えていて、太めの明朝体を主に使うデザイン、所々で縦長に変形したスタイルにするのはまさにそれを模倣したものです。パンフレットはよりエヴァに近づいたデザインに…といいつつ、「言われなきゃ気付かないよ」レヴェルの模倣ではありますが。ただ今年3月にシン・エヴァンゲリオン劇場版が公開されたことがデザインに多少なりとも影響を与えたのは事実です。
他団体の演奏会へのチラシ挟み込みが少ないため(というか今回は挟み込みできませんでした)物理的なチラシを使う機会は少なかったのですが、各楽器店への配置も含め、最終的に1000部は配布していました。このチラシの裏面やウェブサイトに掲載した「ご来場に際しての注意事項」は以下の注意書きを掲載しました。毘沙門天管弦楽団第58回演奏会などに掲載していた注意書きをヒネモス用にアップデートしました。
注意書きといえば、パンフレットに記載した注意書きは以下のようにしました。これまでは「携帯電話の電源はお切りください」というアナウンスでしたが、COCOAなどBluetooth通信により濃厚接触を判断するスマホアプリに配慮して「電源は切らないでマナーモードに」という周知を映画館などで実施しており、それを反映した形となっています。
演奏会についてのご案内
- 楽団の許可のない録音・録画はお断りいたします。
- 携帯電話・スマートフォン・アラーム機能付き腕時計は演奏の妨げとならないよう、音や振動の出ない設定にしてください。
- 厚生労働省 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)、もしくは自治体独自の通知アプリを利用されている方は、スマートフォンの電源は切らずに、機内モードに設定し、Bluetoothをオンにしてください。
- 演奏中はお静かにお願いいたします。
- お子様の泣き声が止まない場合、演奏中であってもドアから退出可能です。次の曲間または休憩中に再度ご入場、もしくはロビーにてご鑑賞ください。
- チケット登録時に記入していただいた氏名と緊急連絡先は、感染者が発生した場合に公的機関に情報を提供する場合があります。
- ご来場中はマスクを着用し、咳エチケットの徹底をお願いいたします。
- こまめな手洗い、アルコール消毒をお願いいたします。
- 公演の前後や休憩中にはロビー・ホワイエ・トイレ等ではできるだけ間隔をあけてください。また会話もお控えください。
- ロビー・ホワイエなど共有スペースでの水分補給以外の飲食はお控えください。
- 出演者との面会はできません。また贈答品はご遠慮ください。
- 終演後に混雑を避けるため、分散退場をお願いすることがあります。係員の指示に従ってご退場ください。
- その他、当日ご案内させていたく内容をお守りください。
チケットシステムはteket (テケト) を使用していました。来場したお客様の連絡先を効率よく収集・保管できること、非接触でスマートフォンにより入場管理ができること、入場無料の演奏会であれば利用料金が必要ないなどの条件から、私や別団体で利用したことあるメンバーを中心としてこれを導入する声が当初より大きかったためです。
手軽に管理できる、といっても新たなシステム導入となるので、団員同士で、そして当日の受付を担当するスタッフとで、2度の入場管理のリハーサルを行いました。受付には「当日でもチケットが予約できる」という案内板を掲示したり、それでもテケトを使用できない方のために予め運営側で確保していた座席を緊急連絡先の記入を条件に手渡したり、などの対策も用意していました。その甲斐あってか当日の受付での大きな混乱はなかったようです。
テケトによる入場管理は、当日にどれだけお客様が来るか、という予測も可能となるため、パンフレットの印刷部数や受付の人員配置にも一役買えました。予約した人へのメール配信なども行えるため(演奏会来場への感謝とアンケートへの協力依頼に用いました)、アマオケ含めこれからの演奏会のスタンダードとなるかもしれません。
ヒネモスの公開での演奏の場としては2019年11月の三鷹市吹奏楽のつどい以来、自主公演としては8月のアンサンブル演奏会ぶり、1年以上の期間を空けてようやく開催まで漕ぎ着けた演奏会でした。慣れないことも多い公演となりましたが、今後の演奏会活動につながるように知識を蓄積していきたいですね。
4月11日に行われた第13回定期演奏会から、今日で14日。これまでに来場者や出演者、公演スタッフから「新型コロナウイルス感染症に感染した」という報告は受けておりません。これをもって #Hynemos Wind Orchestra 第13回定期演奏会は、本当に無事に終演したということをここにご報告いたします。 pic.twitter.com/1dtNQ6E0Fh
— ヒネモス・ウインド・オーケストラ (@hynemoswind) April 25, 2021