今注目のスマートウォッチは、WRISTOMOの生まれ変わりか

サムスン電子が、腕時計型端末「GALAXY Gear」を発表したそうだ。他のGALAXYスマホ・タブレットと通信連携して、音楽を聞いたり電話をかけたり、LINEのメッセージを表示できたりするらしい。

このような端末を「スマートウォッチ」と言うらしい。今まで詳しく知らなかったのだけれど、同日にクアルコムもスマートウォッチを発表している。以前からソニー・SmartWatchが発売されており、グーグルがスマートウォッチの会社を買収していたり、iWatchのための特許をアップルが申請しているなど、急速に注目を集めている製品だそうです。

こういった記事から、私はかつて存在した腕時計型端末の事を思い出しました。2003年に発表されちょっとした話題となった端末――電話と通信が可能な、セイコーインスツル製PHS、WRISTOMOです。

2003年5月7日に発売されたそうです。店頭では販売されず、専用サイトで5,000台を目途に販売されたそうですが、当初用意された1000台は、即完売したそうで、それなりに人気があったようです。

ただし、発表時には売り切れたら販売は終了で、それらの反響によって、第2弾、第3弾と開発を進めるかどうか判断すると言っていたので、次弾が出るほどに人気があったわけではないようです。

人気が出なかった理由の一つは、操作性の悪さでしょうか。この製品にはタッチパネルは採用されてないので、ボタンで操作。で、テンキーがないので、上下左右と決定キーで選択して電話などするそうです。うーむ、面倒です。これでメールなんて出来そうにない…。

当時のレビューでは、電話帳などの登録も考えると、PCとの接続が大前提と評価しています。

それから、一見するとあまり操作性が良いとは思えないこのボタンまわりのインターフェイスだが、しばらく腕に着けて過ごしてみたところ、意外とすぐ慣れる。ただ、やっぱりメールの作成をはじめとする文字の入力については、いくら頑張っても操作に時間がかかる。「ソニー・エリクソンのジョグとPOBoxがあればなぁ」と何度思ったことか……。この部分については、ボタンの数が少ないだけに、もう少し工夫が必要だろう。

また、WRISTOMO上での操作は極力少なくしたいと感じるので、パソコンとの連携は通常の音声端末以上に重要なことになるだろう。なにせ、電話帳に相手の名前を登録するのはもちろんのこと、電話帳に登録されていない番号にダイヤルするだけでも一苦労なのである。今回、お借りした端末ではパソコンとのシンクロ部分は試せなかったが、できればメールや電話帳のデータだけでなく、着メロなどの各種設定もパソコンから行なえると嬉しい。あとは充電がもっと手軽に行なえるようになると、さらにいいのだが。

WRISTOMOの後継はその後現れず、そもそもNTTドコモのPHSサービスが終了してしまいました。しかし10年の時を経て、腕時計型端末は「スマートウォッチ」という形でまた世に現れようとしています。携帯電話のスマート化による大型化を考えれば、当然の流れでしょうか。

腕時計型電話で通話、通信という、未来のような端末、流行るかどうかはまだ未知数です。

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