17歳男子も400ミリ献血OKに、厚労省が年齢基準緩和へ (読売新聞)
YOMIURI ONLINE
via kwout若者からの献血を増やすため、厚生労働省の「献血推進のあり方に関する検討会」は17日、400ミリ・リットル献血の年齢基準を現行の18歳から緩和し、男性に限り17歳から認めるなどとする最終報告をまとめた。
採血基準の見直しは10年ぶりとなる。
同省によると、昨年の献血者数は約500万人で、この10年間で100万人以上減っているのが現状。特に、10年前には献血者全体の4割近くを占めていた10〜20歳代が減少傾向で、現在は全体の3割以下にまで落ち込んでいる。
若者、特に10代の献血者が減っているということで、400mm献血が可能な年齢を、男性に限って17歳に引き下げることを検討しているそうな。
って、このニュースだけ見ると「1歳くらい年齢を拡大したところで効果があるのか?」と思ってしまうのですが、1歳下げることで高校での献血体験などを促す効果を見込んでいるそうです。
採血基準の見直しなどを提言?厚労省検討会 (医療介護CBニュース)
検討会は、若年層の献血離れで将来の安定的な血液の確保が懸念される中、効果的な普及啓発方法などについて検討することを目的に設置された。
議論の過程では、インターネットやラジオなどメディアの効果的な活用や、低比重のため献血できなかった人への栄養指導による献血推進などの案が出されていた。
高校の集団献血での「献血体験」が、献血の継続の上で重要だと推測されるとして、医療機関でのニーズが高い400ml献血の下限年齢を18歳から16、17歳に引き下げるなど、採血基準を見直す必要性が指摘されており、ワーキンググループが検討を進めていた。
17日の検討会ではまず、ワーキンググループが400ml献血の下限年齢の引き下げについて、「16歳男女と17歳女性については引き続き検討が必要だが、17歳男性への年齢下限拡大は可能と考えられる」などと報告。血小板成分献血の採血基準についても、男性は現行の54歳から69歳まで引き上げ可能と考えられるとした。ただし65〜69歳の人については、60〜64歳の間に採血が行われた人に限るとした。また採血基準項目について、安全性の観点から、400ml全血採血での男性の血色素量最低値を12.5g/dlから13.0g/dlに引き上げることを提案した。
勿論基準を緩和するだけでなく、安全性の観点から基準を引き上げる項目もあるようですが。
しかし前述の読売新聞のグラフを見ると献血人口がかなり減少していることが分ります。棒グラフと折れ線グラフで目盛りが微妙に違うので断言できませんが、若者の献血人口の減少を食い止めなければ、血が足りなくなってしまいます。
ハチ公前献血ルーム
さて、その若者の街渋谷に、新たに献血ルームがオープンしていました。渋谷駅前交差点、ハチ公前広場の向かいのその名も「ハチ公前献血ルーム」です。
渋谷には「献血ルームSHIBU2」と「献血ルームSHIBU SUN」の2つの献血ルームが既にありますが(「渋谷献血ルーム」が横浜銀行渋谷支店7階にありましたが、2005年5月一杯で閉鎖しています)、2008年12月1日に開所したばかりのハチ公前献血ルームは、今までの献血ルームとは趣向を変えた施設でした。
内装が綺麗なのは開設されて3ヶ月ということもありますが、診断室や採血ルームはもとより、待合室やロッカーまで白を基調としたシンプルなデザインで統一されています。採血ベッド同士も隣とのスペースがゆったり取られているなど、フロアが広々していてとても快適です。
従来の献血ルームでは、問診と血液検査が終わって飲み物などを採って休憩し、採血ルームに呼ばれる際は直接看護士か職員の方が呼んでいたのですが、このハチ公前献血ルームでは、問診票を書いて問診を受ける前にブザーを受け取り、血液検査後にブザーが鳴ったら採血ルームに向かう、というシステムになっていました。フロアが広いとこの方法は便利ですね。
ただ、先進すぎて使いづらい部分も。荷物を入れるロッカーは、従来の鍵ではなくて暗証番号を入力する方式ですが、番号を覚えていないとどこに閉まったか分らなくなってしまいます。受付でロッカー番号を控える紙を受け取るのですが、自分は控えずにロッカーを施錠してしまい、危うく取り出せなくなってしまうところでした。
今回は月曜の夕方に訪れたのですが、思いのほか献血者がいて、血液検査から採血開始まで30分ほど待つことになりました。立地がよいからか、夕方だったからかは分りませんが、少なくとも「献血人口の減少」を実感することは、幸か不幸か出来なかったなあ。
このハチ公前献血ルームが渋谷の若者にもっと受け入れられて、「献血してみよう」という人がもっと増えてくれるといいですね。