で、NYPは平壌で何を演奏したの?

ニューヨーク・フィルハーモニックが東平壌大劇場で26日に公演を行ったというニュースがテレビやネットで盛り上がっています。

「オーケストラ外交」というのは以前から米露や米中間であったようで、今回の公演も「これで米中間の関係も雪解けか」とか言われています。まあ平壌の街にあったアメリカ批判の標語も撤去されたようだし、公演の最初に北朝鮮国歌とアメリカ国歌がそれぞれ演奏されたから、今までの敵視関係からは融和されるかも。

こんなに大々的に報道されていても、肝心の曲目については「ドヴォルザークの「新世界より」など」と、テキトーにあしらわれています。そりゃ世間の人はその裏にある政治的駆け引きの方が影響を受けるでしょうけど。報道ステーションではワグナーの「ローエングリン」について深読みしていましたけど。

で、曲目を全部知りたい!とググったところ、オペラキャストさんの記事が見つかりました。

ニューヨークフィルは 2月11日から 台北、高雄、香港、上海、北京とそして北朝鮮・平壌、韓国ソウルを巡るアジアツアーを敢行中ですが、国際的に注目をされている平壌コンサートが、生中継で国際放送されるようです。

ユーロアーツによると、プログラムは

2008/02/26 1800JST
平壌 東平壌大劇場

  • 朝鮮民主主義人民共和国国歌《愛国歌》
  • スミス:星条旗(アメリカ合衆国国家)
  • ワーグナー:《ローエングリン》第3幕への前奏曲
  • ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》
  • ガーシュイン:パリのアメリカ人
  • (アンコール)
    • 民謡:アリラン
    • バーンスタイン:《キャンディード》序曲
    • ビゼー:ファランドール

ロリン・マゼール指揮 ニューヨークフィルハーモニック

だそうです。

「ビゼー:ファランドール」って表記しちゃうのはどうなんでしょう、「『アルルの女』第2組曲よりファランドール」と書くほうが親切かと。まあ新世界をやるのは想定の範囲内(この曲の世界初演がNYフィルだし、何といってもアメリカという土地に深いかかわりを持つ曲だし)、他の曲もまあこんなものか、と。てっきりショスタコーヴィチの交響曲なんか(俗に「革命」の5番?)やっちゃうのかと思いましたけど、さすがにそこまで政治的なプログラムにはしないか。祝典序曲くらいはありと思うけど。

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