今日から大学の授業が始まりました。しかしヒドい風雨でしたね、ゴミ箱が傘の墓場と化してました。
で、その授業ですが、1コマ目の文系の授業で第一候補にしていた上田紀行先生の文化社会論が休講だったので、高岸輝先生の美術史・美術理論の方に行ってきました。
その美術史ですが、いきなりタイトルの「世界文明センター(CSWC)」の話から入りました。本人が言ってましたけど、ちゃんと説明しないと怪しい宗教関係団体っぽいですが、東工大がこの4月に設立した人文・芸術分野の学術センターです。
世界文明センターは下部組織に学部(School)や学科・専攻(Department)でなく、人文学院と芸術学院という2つの学院(Academy)を置き、今までの文理融合という視点ではなく、学術芸術のエッセンスを伝えるための研究や提言を行うそうです。
例えば2006年後期の授業を見ると、 作家で現在は道路公団の問題で話題の猪瀬直樹 特任教授による「日本の近代」、英文学を翻訳したりエッセイ・書評を書かせるなど作家養成講座のような柴田元幸・小野正嗣 両講師の「クリエイティブ・ライティング 0601」、鉛筆画によるデッサンやパソコンでのCG作品の制作など実践的なメディアアートを行う「メディアアート入門」、体全体を使ったパフォーマンスを行うトレバー・スチュアート及びヘレン・スタットマン両講師の「芸術ワークショップ 0601」、映画撮影を行うジェニー・テート講師の「芸術ワークショップ 0602」等々、他にもレクチャーと称して矢萩喜從郎・扇田明彦・坂田雅子・Peter Barakan氏による公演も行うそうです。
自分が知っているのは猪瀬さんくらいですが、どの方もそれぞれの分野では名の通った人らしいです。元々東工大には、上田先生や高岸先生の他、山室恭子先生や橋爪大三郎先生など(実は)結構有名な文系の先生がいるのですが、これからは理工学の専門研究だけでなく、文明社会といった幅広い視点を持てるような研究者を育てるために、いろんな業界の人を呼んで今までにない授業を行うようです。