ふと散歩してみようと高幡不動駅から中央大学・明星大学駅まで多摩モノレールにのってみました。多摩動物公園付近の車窓から京王動物園線の多摩動物公園駅をみると、ホーム付近で重機が動いているのが見えたので、もどって詳しく見ることにしました。
京王動物園線の多摩動物公園駅はもともと、乗車ホーム(1番線・2番線)降車ホームも含めて3面2線、10両編成も停車可能なホームでした(降車ホームは1番線側は8両、2番線側は5両までの長さ)。多客時以外のときも20分間隔で8両編成の電車が、隣りの高幡不動駅とを往復していました。
2000年1月10日に高幡不動?多摩動物公園に平行して多摩モノレールが開通しました。また同年10月20日に京王動物園線はワンマン化され、普段は4両編成の電車が往復する事となりました。多摩モノレールが開通した事によって京王の方は利用者が減少、1999年度に27,763人いた乗降人員は、2008年度には6,599人までに減少しました。
以前は動物園への観光客に対応するため、新宿から高尾線系統と分割・併合する急行もあったのですが、現在多摩動物公園駅から新宿に直通する急行は3本にまで減少しています(下りは朝に5本あります)。中央大学や明星大学へ通学する学生のために、朝ラッシュ時に新宿から通勤快速もあったのですが、多摩モノレール中大・明大駅が至便なため学生の利用者も減り、こちらも廃止されています。
多摩動物公園の利用者は立川・多摩センターへも便利な(そして珍しいモノレールに乗るため)多摩モノレールに移り、大学生は中央大学・明星大学駅がキャンパスから近いのでそちらに転移したのでしょう。多摩テックは9月に閉鎖してしまうし、動物園線の利用者が少なくなるのは仕方ないですね。
降車ホームを撤去する工事が始まっていたのは、京王動物園線の利用者減少を象徴する事のように感じられます。
ただ、今日多摩動物公園駅から京王線を使ってみると、大学生や動物園帰りと思われる親子連れなど、そこそこ京王も利用者がいるようです。新宿までの運賃なら京王の方が有利(京王本線・京王動物園線利用で330円、京王本線・多摩モノレールで510円)というのも有るのかな。
なお、以下のサイトでは2008年8月9日に都営新宿大島駅から多摩動物公園駅まで運転された「東京横断 Tama Zoo号」の写真が載せられており、多摩動物公園駅到着のときに降車ホームを使用した様子がうかがえます。