平沼新党と保守系小政党の動き

【福田政権考】「平沼新党」の掲げる旗は 榊原智

郵政民営化に反対して自民党を離党した平沼赳夫(ひらぬま・たけお)元経済産業相(68)=無所属=が新党結成に向けて動き出した。自民党が保守色を薄める中、新たな保守政党が現れれば有権者に選択肢を提供する意義がある。

平沼氏が目指すのは日本の伝統を守る保守政党だ。郵政民営化反対を貫き自民党に復党しなかった平沼氏は「信念を曲げない政治家」とみられている。政治家として極めて貴重な“財産”だ。

「『自民党も民主党も信用できない。新しい受け皿をつくってほしい』というメールが(たくさん)きている。私は真摯(しんし)に受け止めている」

平沼さんといえば郵政民営化に反対して2005年に自民党を離党して、その後何度か復党のチャンスがありながら、信念を貫き通して現在も無所属のまま。そのくらい志がある(裏を返せば頑固?)政治家なら、新党を立ち上げればついてくる人も結構現れそう。

平沼新党を結成すること自体には何の文句もありませんが、一つ気になることが。

平沼氏は結局、自民党と民主党のどちらと組むか、両にらみの構えをとりそうだ。5月11日の「報道2001」では「キャスチングボートを握ることが新しい受け皿の使命だ」と明言した。

政治に潔癖(けっぺき)さを求める人は違和感を覚えるだろうが、一気に大政党をつくるのが難しければ、相手が自民党であれ、民主党であれ連立するのは不自然ではない。

議席数次第だが、民主党中心の連立政権で与党になれば“反保守”的な政策の遂行に待ったをかける役割も果たせる。自民党中心の連立でも同様だ。これだけでも新党の意味はある。

小数の政党でも大多数の党を動かすことができる「キャスチングボード」を狙っているようですが、これって国民新党の旗揚げのときにも言われてませんでしたっけ? 国民新党はその後は民主党と統一会派を組んで、あまりキャスティングボードを握っているという印象は無くなってきたけど・・・。

と思ったら、統一会派を解消するとのニュースが。

国民新党が民主党との統一会派解消へ

国民新党は5日、民主党との統一会派を解消する方針を固めた。亀井久興幹事長が同日、民主党の鳩山由紀夫幹事長に伝えた。6日午前、亀井氏が党本部で記者会見する。

国会同意人事をめぐり、郵政民営化推進派の池尾和人慶大教授を日銀審議委員に充てる政府の人事案に対し、民主党が賛成する方針を決めたことに国民新党側が反発。亀井、鳩山両氏の話し合いでも調整がつかなかった。

国民新党 統一会派離脱を留保

国民新党の亀井久興幹事長は6日午前、党本部で記者会見し、民主党との統一会派解消を当面保留することを発表した。6日午前の参院本会議で同人事案の採決が見送られたことなどから「事実関係がはっきりしない段階で離脱するのもどうか」と述べ、民主党の対応を見極める考えを示した。

とりあえずは留保のようですが、綿貫民輔代表や亀井静香代表代行はもともと会派結成に消極的だったようで、民主党と国民新党との間はぎくしゃくしたままのようです。

国民新党も平沼新党(仮)も、「郵政民営化に反対」「保守色が強い」「キャスチングボードを握って政治を動かす」など、共通点が多いのだから一緒になればいいのに。と思ったら、相互の連携強化は既に図られているようです。

綿貫、平沼、ムネオ、喜四郎各氏が連携強化

国民新党の綿貫民輔代表は8日夜、平沼赳夫元経産相、鈴木宗男・新党大地代表らと東京都内で会談し、連携を強化していくことで一致した。

出席者によると、今月中に超党派議員連盟「野人の会」を発足させ、「非自民」を掲げて活動を続けることを確認した。平沼氏は次期衆院選を機に新党結成を目指しており、綿貫氏らとの連携アピールは政界再編をにらんだ動きとして波紋を広げそうだ。

鈴木宗男も中村喜四郎も疑惑が裏にいっぱい付いている人なんですが、大丈夫かな・・・。

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