総務省が発表した中間報告で、放送法や電気通信事業法を「情報通信法」(仮)と一本化して、メディアを「特別メディアサービス」「一般メディアサービス」「公然通信」と3段階に分けるとの提言がされたそうです。最後の「公然通信」というのが、ホームページなど公然性を有する通信コンテンツ
という、ウェブサイトやブログ、掲示板などのあらゆるコンテンツがこれに含まれるそうです。
中間報告は、現在は「プロバイダ責任制限法」くらいしかない公然通信コンテンツに対する規制について、違法・有害コンテンツが社会問題化しているとして「保護の範囲と程度を捉え直すべきである」と指摘。その上で、「有害コンテンツを含め、表現の自由と公共の福祉の両立を確保する観点から、必要最小限の規律を制度化することが適当である」としている。
通信と放送の融合を法律面から進めるということですが、今まで無法地帯だったネットの世界を規制しようと言うのがこの法律の趣旨といっても過言ではありません。「ホームページもブログも掲示板もテレビに匹敵する立派な通信だよ、だから規制するよ」ってことですね。
オーバーに言えば、現在テレビ・ラジオ局のような公正さを、ブログや2chなどの「公然通信」にも求めようと言うのですから。週刊誌が載せるような真偽があやふやな情報を、ネットでは出しにくくなってしまうかも。
ネットに対する情報統制は本当に危ない。総務省が危険と判断したHPをアクセス不能にしたり、サーバーに圧力を掛けてHPを削除させる。そのようなことがやがて起こるようになる。これはまさに「ビッグ・ブラザー」の世界である。
やはり、放送通信の融合に関しては、民間に任せるべきだったのかもしれない。政治や行政が行うべき事は、インフラの確保であってコンテンツの規制ではないのだろう。
上記のような危惧もされています。「政府に不都合な情報は全てシャットアウトしてしまえ」なんて不自由な世の中にならないよう、国民一人一人が注視していかねばなりません。